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月曜の朝が一番だるい。

「美鈴ちゃん、Aちゃん、
 歓迎会の幹事お願いしてもいいかな?」

今週末に決まった広臣の歓迎会。
部長の依頼がだるさに輪をかけた。

正直私、歓迎してないんですけど…


「了解です部長」


あっさりと引き受けた美鈴さんに
少しだけ悪態をつく。


「美鈴さーん、めんどいですー」
「まあまあ。目ぼしい店、知ってるから」


携帯で見せてくれたその店は
会社の近くに最近できた肉バルだった。


「見てこの忘新年会プラン。良くない?」
「ホントだ。いいですね」
「じゃ、ここで決まりね」


結局全ての段取りを美鈴さんが済ませ、関係部署にお知らせのメールまで送信していた。

「さ、仕事しましょ」
「はい」

名前ばかりの幹事になってしまっている事に申し訳なさを感じながらパソコンに向かった。









「A!悪い、同行頼めない?」


慌てた様子でネクタイを締め直す剛典。
判断を煽ろうと美鈴さんの方を見れば“いいわよ”と目で返事をくれた。

「解った。すぐ準備する」

しまい込んでいた名刺入れを引出しから取り出し、必要な物をを鞄に入れた。

営業車に乗り込んで、やっと一息。

「ごめんないつも急で」
「準備早くなったでしょ?」
「確かに」


アポイントの予定が急に早まり
そういう時に私は借り出される。

初めの頃は慌ててたけど、ここ最近は随分慣れた。


「そう言えば涼太が剛典に会いたがってたよ」
「え?会ったの?」
「うん、土曜日」
「何だよ、呼べよー」



涼太の話をしていたら
あっという間に取引先に到着した。



受付に声を掛けた剛典の半歩後ろに立つ私を
横目で気にかける受付のお姉さん。


…何とも心地悪かった。


「剛典、モテるんだね」
「え?知らなかった?」

大げさにため息をつき、応接室に向かった。


「岩田君、申し訳なかったね」
「とんでもございません松崎常務」
「そちらは?」
「初めまして、相澤Aと申します。
 本日はよろしくお願い致します」


名刺交換をした時、不自然に手が触れた。



あー、なるほど。

“その類”の人ね?



それから約1時間半。
予防線を引きながら
一言一句逃さない様に剛典の補助をした。


「岩田君、今夜時間はあるか?」

「はい、特に予定は…」

「では付き合ってくれないかな。
 Aさんもぜひご一緒に」

「常務、相澤は…」

「はい、お伴させて頂きます」



早速だ。

アラサーOLの底力、見せてやろうじゃないの。



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設定タグ:三代目 , 登坂広臣 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - ユキさん» ありがとうございます^^ライブは、このお話の030での登坂さん風に“ご想像で”です(#^.^#) (2020年1月27日 16時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さんのストーリー大好きです三代目perfectyearライブは観に行く予定はありますか?私は京セラ観に行きたいけど倍率凄く高いですね(´;ω;`) (2020年1月27日 12時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ユキさん» 楽しんで頂ければ幸いです^^ (2020年1月26日 19時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 三代目メンバーのストーリー大好きです(*ゝω・*) (2020年1月26日 17時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - shireyさん» ありがとうございます(^^♪ (2020年1月26日 13時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年1月18日 10時

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