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喋る。と言ってもワタシの中にあるのは武器の知識や素体の選定方法や素体そのものの情報、そして一般的に必要最低限な知識ばかりだ
それだけしか知らないので、話したモノの中にエミさんを楽しませる事のできるモノなどとてもではないがなかったはずだ。しかし、エミさんはとても楽しそうにワタシの話に耳を傾けてくれた
『エミさんは、ワタシの話を聞いていて楽しいかい？』
するとエミさんは可笑しそうに笑うと教えてくれた
「勿論。紅茶にお菓子、そして喋る相手がいればこれほどまでに楽しい事はありません」
喋ったことのない人なら尚更です。と笑うとエミさんはまた紅茶を注いでくれた
どうやら彼は知識欲旺盛らしく、ワタシの素体情報や素体の選定方法にかなりの関心を寄せていた
どのように選ばれるのか、強化の成功率はどのくらいか………etc.etc…
きっと普通の人なら眉間に皺を寄せてしまいそうな内容なのにここまで楽しそうに聞いてくれるのは話すワタシとしては少し不思議な気持ちになる
『何故ワタシの知識を知ろうと？』
「帝国に関する情報は余り多くないんですよ。彼処は我々の属国ですし、既に民主化が進められており過去の負の遺産は風化してしまう……数世紀もすれば強化兵の存在も、合成獣の歴史も…全て消えてなかったことになるのでしょう。無論、それは我々も変わりありません」
さりげなく訪ねた質問だったが、エミさんはどこか寂しそうにそう答えてくれた
「さて、少し暗い話になってしまいましたね。そろそろ冷えた頃でしょうから瓶にでも入れて飾られますか？」
些か強引に会話を切られた様な気もしたが、深く聞き込むつもりもないのでやめておく
作業部屋には標本用に幾つかの小瓶が置いてあるらしく、エミさんはその一つに完成したドライフラワーを入れてくれた
『ありがとうエミさん』
「いえ、私も…面白い話をありがとうございました」
話している内にこれなら興味を持てるかも知れない。とエミさんのチョイスで幾つかの本を手渡されており、両手に物を抱えた状態で書庫を後にすることにした
思いの外時間が経っていたらしく、窓の外は既に日が傾いている
『………楽しかったな』
両手に抱えた本と小瓶を眺め、つい笑いを溢してしまうのは仕方ないことだろう
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サキア(プロフ) - じゅーちょーさん» 了解しました、承諾します。等の意味で使ってます (2018年6月4日 0時) (
レス) id: 4b79983a16 (このIDを非表示/違反報告)
じゅーちょー - すみません。41の「Si」ってどういう意味なんですか？ (2018年6月3日 22時) (レス) id: 684c66f772 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルカ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/c9dc1e2182/
作成日時：2017年9月17日 2時
