１１２話 ページ13
Aが訓練を開始してから十日が経った。
あれから音信不通のAについてや、ヒューズに会う為である。
歩きながらアルは本屋の方を見ながら言う。
「シグさんの話だと夢中で本を読み漁っているらしいけど……」
「にしても、長過ぎない？いくらなんでも一か月以上も図書室にいるなんて……」
「うーん。何度か連絡してみたけど、毎回不在だって言われるわ、連絡寄越すように伝言頼んでも音沙汰なしだったからなぁ」
エドはそう言って不機嫌そうに顔をしかめた。
査定の際、出会ったアームストロングからは情報は得られず、彼は見つけたら文句の一つでも言ってやると鼻息荒くして進む。
しかし、出会ったのはホークアイとマスタングだ。
毎度おなじみの反応と近況報告も含む雑談をしながら、エドはAとヒューズについて聞いてしまう。
一瞬、緊張感のある雰囲気になるも、マスタングは背を向け歩みながら答えた。
「あいつなら事故に巻き込まれ負傷してな。これを機に怪我が完治するまで、家族揃って田舎に帰ったよ」
「「！」」
「そんな事が……怪我はそんなに酷かったのか？」
「なに、いつかは娘の写真を片手に帰ってくるさ」
そっか……そう溢しながらエド達は安心と寂しさから小さく笑みを浮かべ、Aはと期待を込めて再び聞く。
背後を付いて来るホークアイからの視線を感じながら、マスタングは人知れずに息を吐き……
「あの子なら……素晴らしい筋肉の持ち主に弟子入りすると言って
「「 はあっ！？ 」」
どういうこっちゃ！？と騒ぐ子供たちにマスタングは「知らん！」と清々しい程に堂々とその場を去って行った。
そして、ホークアイは呆れたように溜息を吐きついていく。
「もっとマシな嘘はつけなかったんですか？それに、こんな時だけ子ども扱いですか」
「仕方ない。まだ、あの子は話せていないんだ。私が話せば早いだろうが……もう少し待ってみるつもりだ」
思い出すのは人が変わったように鋭く冷たい視線で、死と隣り合わせの戦いをするAの姿だ。
自分の身に起こった事を話さないでほしい……病院で聞き取りを行った日、彼女はそう息苦しそうに頼んでいる。
「私もアームストロング少佐の事をお人好しとは言ってられんな」
そう言って彼は、澄み渡った空を見上げた。
続く (更新停止中)
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椿 - 続きを楽しみにしています！全シリーズ拝読させて頂いて、大好きな作品です！！更新再開をお待ちしています (1月15日 23時) (
レス) @page4 id: fd76d2b746 (このIDを非表示/違反報告)
Mira(プロフ) - 続きを楽しみにしてます！！倒れない程度に頑張ってください！応援してます(ง ˙˙)ง (2023年1月26日 11時) (レス) @page13 id: 74a2903c73 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 更新再開楽しみにしています！ (2020年12月10日 18時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - うたプリ大好き?さん» コメントありがとうございます！長い間リアル多忙により、どの作品も更新停止状態ですが……今月中には更新できるように頑張ります！私自身も早く内容を進めたい気持ちが大きいので！時間は掛かりますが、完結するつもりで始めた夢小説ですので頑張りますよ！ (2020年12月10日 18時) (レス) id: 28a042828d (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 狐日和さん» 今更と思われるでしょうが、応援コメントありがとうございます！長い期間、更新できずに申し訳ありません。世の中を苦しめているアレのせいでリアルの方が多忙となってしまいまして……今月中には更新できるように頑張りますね(^^)！ (2020年12月10日 18時) (レス) id: 28a042828d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SORA | 作成日時：2018年11月22日 21時
