【僕のヒーローアカデミア】転生・・また転生（女主）～３～ (ページ36)

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１３３話ページ36

授業も終わり、更衣室にて着替え中の生徒達。
各々がレースの感想や反省をしているなかで、その声は響き渡る。

「見ろよこの穴！ショーシャンク！！恐らく諸先輩方が頑張ったんだろう！！」

「隣はそうさ！分かるだろう！？女子更衣室！！」

声の主は峰田だ。
興奮した彼の声は隣の女子更衣室まで届いている。

壁の前で叫んでいれば当然、女子の耳にも届く。
近くにいたAはため息を吐きながら両手を合わせ進む。

『やれやれ。騒がしいと思ったら…』

「オイラのリトルミネタはもう立派なバンザイ行為なんだよォォ！！」

とんでもない台詞を叫んでいるが、彼がどれ程迄に興奮しているか嫌でも分かるだろう。
これ以上は喋らせてはいけないとAは壁に手を付き錬成を開始。

「八百万のヤオヨブッ！？」

壁は巨大な拳となり峰田を殴り飛ばした。
建物に影響が無いようにと薄いハリボテであり、中は空洞でも硬いのはオーラを纏っているからだ。

再び壁を錬成で直した際に穴も塞いでいる。

壁が発光しながら元に戻っていくのを目にしながら峰田はなおも叫ぶ。

「やめろぉおおお！！緑谷は俺達の味方じゃなかったのかよ！？」

叫ぶも虚しく穴は塞がれ、返事も帰ってこなかった。
涙ながらに着替え終えた峰田はすぐさまAを捕まえ同じことを叫んだ。
すると、彼女は無表情で口を開く。

『さすがにノゾキは駄目でしょう』
「良いんだよ！あの穴がどれだけ男に夢を見せるか緑谷なら分かるだろ！？」
『……君には私が男に見えるのですか？』

教室に戻っても峰田は譲らない。
チアガールの件や、大して冷たい反応をしなかった彼女は理解ある女子だと思われていたようだ。

裏切り者と涙を流す彼を横目に【ノゾキが男のロマン】とやらが理解できないでいる。
机までの道すがら、Aはあろうことか轟に聞いてしまう。

『轟君、ノゾキは男のロマンなのですか？』
「「！！」」

まさかの質問に轟だけでなく、クラス中が固まり息を呑んだ。
クールなイケメンである轟がなんと答えるのか皆の視線が集まる。

だが、さすがはクールで常識人……答えは至って真面目なものだった。

「いや、ノゾキは犯罪だろ」

((ですよね……！！))

峰田が何やら言い返そうとしていたが、上鳴が彼の肩に手を置き首を横に振った。
「もうよせ……」そう言わんばかりの目に峰田は諦め、静かになる。

そんな彼にAがポケットから取り出し渡したのは…

『アメちゃんいります？』
「………いる」