187話 ページ39
全員の視線が圓潮へと注がれている。
左目を中心に体の半分を吸収されてしまった彼に変わり、御門院家の者が更に奥の道を指し示した。
「彼女ならこの奥で眠ってる。何もしていないから安心していいよ。」
「「!」」
リクオと氷麗は走り向かおうとするが大量の瓦礫が落ちてきては邪魔をする。
そこで、一番スピードもあり小回りのきくイタクがAを救出に向かう。
「ここはもう駄目だ!お前たちは先に脱出しろ!」
「っ!…分かった……頼んだぞイタク!」
「……A…」
イタクを除く他のメンバーは地下から脱出し、街を進みながら尚も巨大化している山ン本を追う。
地響きと共に瓦礫が落ちては行く手を阻む。
時には斬っては進み、Aを探すイタク…
(………どこだ……どこにいる…!)
それから暫くして、奥へと進み柱の前に倒れているAを発見。
奇跡的にも瓦礫は彼女を傷つけておらず無事だ。
その事に安堵しながらもイタクは顔には出さず、Aを抱き抱えてその場を走り去った。
地上へと出たイタクは周りを警戒しながらAの怪我の具合を確認する。
鏡斎による呪いで受けた傷は腐った箇所や臓器を中心に回復が進んでおり、まだ裂けた傷や切り傷等は残ったままだ。
(急いで治療を受けさせねぇと……本家の方に連れていくか。)
再びAを抱えたイタクは走り本家へと向かう。
傷に響かないようにと慎重に…
「オオォォォ…!」
イタクが本家へと到着して最初に目にしたのは、氷麗と畏襲をし山ン本を斬りつけるリクオの姿。
屋根へと着地した彼は、苦しむ山ン姿へとどめを刺すべく刀を構える。
「山ン本…怨恨なんざに引きずられ、おめおめ戻って来やがって…これで終いだ…!!」
高く跳び刀を振り上げるリクオ。
そんな彼を奴良組の妖怪達や若菜に小夜とクロ…そして、探偵団の仲間達が見届けている。
人間と妖怪…皆の想いを背負い彼は刀を振り、山ン本を頭から一刀両断…
「とっとと地獄に帰りやがれ!!」
「ァアアアアッ!!」
斬りつけた箇所が氷、破裂し山ン本は消え去った。
夜明けの日を浴びながら立つリクオは堂々としており、皆に声をかける。
「お前ら無事だったかい。」
「「リ、リクオ様…!!」」
山ン本を倒し、無事に帰ってきた主を妖怪達は大いに喜んだ。
リクオは疲れを見せる氷麗を気遣いながら皆のもとへと進む。
「「うおおおお!!」」
その瞬間を残念ながらAが目にすることはなかった。
続く
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堕天使魔夜降臨(プロフ) - SORAさん» 犬神のツッコミは聞く事だけだったとかw……((苦笑) (2017年4月9日 11時) (レス) id: d184e113ad (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 訂正します。【犬神さん】も生きてます(;・∀・) (2017年4月8日 22時) (レス) id: 67b18231a4 (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 堕天使魔夜降臨さん» 狒々様も亡くなっております。百物語組編まで進んでいますが…亡くなる筈の方で生きているのは【針女さん】だけですね(゚▽゚) (2017年3月28日 21時) (レス) id: 67b18231a4 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使魔夜降臨(プロフ) - SORAさん» 鯉伴様はもうこの世に居なくなり狒々様はどうなったのじゃ? (2017年3月28日 8時) (レス) id: d184e113ad (このIDを非表示/違反報告)
堕天使魔夜降臨(プロフ) - SORAさん» おい!コラwwクロの技をポケモンの技にする?! (2017年3月28日 8時) (レス) id: d184e113ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SORA | 作成日時:2016年12月25日 21時