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183話 ページ35

動画からAの姿が消えた。
清継は重傷を負ったために戦いから退いたのだと伝えるが信じてもらえない。
キーボードを打つ清継の指は震えている。

「どうして……A君は死んでない!奴良君は殺してない!どうして信じてくれないんだ!!」
「坊っちゃん!失礼ぃ!!」
「い゛ぃっ!!?……たぃ…ょ…」

先程から同じことを叫び、動揺しまくりの清継に痺れを切らした門口が彼の背中を思いっきり叩いたのだ。
畳にうずくまる清継をその場の全員が哀れみの視線を送っている。
門口は彼を起き上がらせパソコンの前に座らせた。

「信じてますよ。」
「!」
「ここにいる者達は皆…信じています!そして、真実を知っている。……ご友人を助けたいのなら泣き言を言っている暇はありませんよ!」

門口の目は真剣そのもの…清継は元気に返事を返し再び作業に入った。
門口もまた作業を再開、巻や鳥居も知り合いに連絡を取り協力を頼んでいる。






その頃のリクオ達は…敵のアジトで圓潮の裏切りを目にしていた。
【脳】であり山ン本の意思であるソレを斬りつけた圓潮は自分の目的を話しだす。
噺家として怪談を語りたいだけ…その身勝手な理由にリクオは怒り襲いに行くが圓潮は気にすることなく続ける。

「そう、噺家として歴史を…伝説を語る者となる。すなわち、【鵺の再誕】を…」
「「!?」」
「今夜はその序章ですよ。」

圓潮の言葉は皆の動きを止めるだけの衝撃があった。
その間に現れたのは四国の時から度々現れていた【夜雀】。
そして、集まっていた人々の殺意…畏が背後にいた巨大な鎧武者の姿をした妖怪へと注がれていく。

「今宵最後の噺は百物語に終わりを告げる【妖怪 青行燈】…どうぞお楽しみを…」

恐ろしい量の妖気を纏い襲い来る青行燈。
リクオ達は武器を構え立ち向かう。

「圓潮!!てめぇの思い通りにはさせねぇ!!」

しかし、圓潮は不敵に笑みを浮かべ夜雀と共に奥へと消えていき、それに気づいた竜二は後を追う。









その頃…リクオ達がいる場所より更に奥…
何かの古い柱を背に気を失っているのは…行方不明となったAだ。
妖気が漂っているからか…結界が次々に解かれ眠り続けたからか…彼女の回復は早く肌の色も良い。
そんな彼女を見下ろす人影が一つ…

「…相変わらず……寝ている時だけは静かな奴だ。」

それだけ口にすると その人物は暗闇に消えていく。
その手にはAの父、優太猫の形見である黒のお守りが握られていた。

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堕天使魔夜降臨(プロフ) - SORAさん» 犬神のツッコミは聞く事だけだったとかw……((苦笑) (2017年4月9日 11時) (レス) id: d184e113ad (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 訂正します。【犬神さん】も生きてます(;・∀・) (2017年4月8日 22時) (レス) id: 67b18231a4 (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 堕天使魔夜降臨さん» 狒々様も亡くなっております。百物語組編まで進んでいますが…亡くなる筈の方で生きているのは【針女さん】だけですね(゚▽゚) (2017年3月28日 21時) (レス) id: 67b18231a4 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使魔夜降臨(プロフ) - SORAさん» 鯉伴様はもうこの世に居なくなり狒々様はどうなったのじゃ? (2017年3月28日 8時) (レス) id: d184e113ad (このIDを非表示/違反報告)
堕天使魔夜降臨(プロフ) - SORAさん» おい!コラwwクロの技をポケモンの技にする?! (2017年3月28日 8時) (レス) id: d184e113ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SORA | 作成日時:2016年12月25日 21時

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