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182話 ページ34

竜二は結界に包まれた探偵団の方を見て話しだした。

「もし、アホ猫が死んでいるなら…お前らの結界はとうに消えている。」
「「!」」
「消えてねぇってことは…少なくとも今は生きてんだろ。」

彼の言葉に子供達は喜んだ。
氷麗も安堵し、ひと粒の涙を流している。
ただ、リクオとイタクは険しい顔つきのままだ。
そんな彼らに竜二は噂が異常に速い理由に心当たりがあると言う。

「様々な場所で妖怪を滅してきて…調査するたびに浮かび上がる一つの影…【言霊使い】だ。」

近年の都市伝説出現数や広まる速さは異常であり、【噂】自体に【畏】をのせていると気づいたそうだ。
そして、リクオにはその人物が誰か分かり怒りを込めて口にした。

「あいつだ…圓潮!奴を倒さねぇと…人間達は救えねぇ!Aもあいつが…!」
「なら、さっさと敵のアジトを見つけねぇとな…」

その後は竜二が調べ上げた情報を元に、何班かに別れて怪しい場所を捜索。
探偵団は再び本家へと向かい作業を続ける事になった。

リクオ・氷麗・イタク・竜二の4名はかつて三ン本邸があった深川へと来ている。
妖怪を退治しながら進み、イタクが見つけたのは草で隠された下水道への道…
表の妖怪は他の仲間に頼みリクオ達は中へと足を踏み入れた。

「イタクありがてえ!さすが俺の師匠!!」
「お前ら油断すんな!!この畏を感じねぇのか!!」

バカ広い空洞に巨大な虫の妖怪や、多くの骸骨妖怪がリクオ達を襲いに来た。
怯むことなくイタクは敵を切り倒していく。

「群がってくんなら…けちらすまでだ!!」
「!?」

リクオは【明鏡止水・桜】を斬撃に乗せ炎の剣へと変えた。
名を【明鏡止水・慚】

「リクオ様…スゴイです!」
「おいバカ!油断すんな!」

よそ見をしていた氷麗に骸骨が羽交い締めにするが、竜二の式神が体を巡り…最後は火に包まれ消えた。

「あ…あなたも火を使えるの!?」
「いや…俺は水の陰陽師…だが、水分を抜けば何でも燃えやすいものだ。【雪女ぐらいなら瞬殺できる。】」
「なるほど…ありがとう。」

納得して礼を伝えた氷麗だが、すぐに気づき怒りだす。
進むと巨大な妖怪の骸骨の一部が捨てられていた。

「おい雪女。」
「え?」
「お前長いこと生きてんだろ…話せ。」

見上げる氷麗にまたも竜二は話をふる。
その目は妹のゆらをイジる時のものであり、氷麗はゆらと同じくムキになって言い返していた。

「ちょ、知らないわよ失礼ね!!」
「なんだ…意外に若いのか。」



続く

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堕天使魔夜降臨(プロフ) - SORAさん» 犬神のツッコミは聞く事だけだったとかw……((苦笑) (2017年4月9日 11時) (レス) id: d184e113ad (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 訂正します。【犬神さん】も生きてます(;・∀・) (2017年4月8日 22時) (レス) id: 67b18231a4 (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 堕天使魔夜降臨さん» 狒々様も亡くなっております。百物語組編まで進んでいますが…亡くなる筈の方で生きているのは【針女さん】だけですね(゚▽゚) (2017年3月28日 21時) (レス) id: 67b18231a4 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使魔夜降臨(プロフ) - SORAさん» 鯉伴様はもうこの世に居なくなり狒々様はどうなったのじゃ? (2017年3月28日 8時) (レス) id: d184e113ad (このIDを非表示/違反報告)
堕天使魔夜降臨(プロフ) - SORAさん» おい!コラwwクロの技をポケモンの技にする?! (2017年3月28日 8時) (レス) id: d184e113ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SORA | 作成日時:2016年12月25日 21時

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