１６４話 ページ16
遡る事…数十時間前のとある山道では１台の車が猛スピードで走っていた。
車の上ではAが多くの妖怪を炎で包み、時には蹴り飛ばし守っている。
(倒しても倒してもキリがない！…嫌がらせにしてはやり過ぎですよ！)
彼女の頭上には空を隠すように多くの妖怪が飛び回り、木々からも追いかけ襲って来ている。
一切気を抜けない状況なだけに猛スピードで走る車の上でもAは叫ぶことなく戦う。
しかし、車の中では運転手が涙を浮かべながら悲鳴を上げていた。
いきなり妖怪が現れ命を狙い、爆発音と火に包まれ落ちていくそれらを見れば当然だ。
「うわああ！？ぼ、坊っちゃん！なな何ですかアレは！？バケモノ…ひっ！？」
「門口さん！落ちついて！事情は後でちゃんと話すから…今はとにかく浮世絵町まで逃げるんだ！」
「は、はいぃ！」
清継が生まれた年に清十字家の運転手となり共に過ごしてきた【門口 学ﾏﾅﾌﾞ】にとって、清継は弟や息子のような…家族のような存在なのだ。
頭が混乱し恐怖に震えようとも、彼が無茶な運転を出来ているのは清継を守らなければという想いがあるから…
「はっ！…坊っちゃん！ちゃんとシートベルトはしてますか！？」
「え！？だ、大丈夫、ちゃんとしてるよ！」
「吐きそうならちゃんと袋にして下さいね！？ウエットティッシュもありますから！」
「心配してくれてありがとう！大丈夫だから集中して…あと、前を見て運転してくれ！」
「は、はい！……はっ！坊っちゃん！」
「次はなんだい！？」
車の中で騒ぐ二人…そんな彼らの上では苛立ちを感じ始めたAが両手の指を鳴らし、空一面を炎で包んでいた。
焼け落ちていく妖怪達を冷めた目で見ながら彼女は呟く。
『…汚ねぇ花火だ。』ﾌｯ
ため息を吐いた彼女は自身の手にはめている手袋を見る。
錬成陣の描かれたソレは前世でお世話になった錬金術師が使用していた物。
前世と何が違うかと言うと、発動に必要なエネルギーはAのオーラである事だ。
そのため使用するオーラの量が多ければ多い程に威力は増していき、先程のような大爆発も可能となっている。
「「死ねぇ！！」」
『うるさいんですよ！少しくらい休ませてくれたっていいじゃないですかぁ！！』
学校が終わってすぐに車で移動した彼女はろくに寝ていない。
夕食は食べているが、これだけ動いていたら腹も減る。
眠気と空腹からの苛立ちもあるが、彼女はそれを敵にぶつける事で発散させていた。
〜続く〜
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堕天使魔夜降臨(プロフ) - SORAさん» 犬神のツッコミは聞く事だけだったとかw……((苦笑) (2017年4月9日 11時) (
レス) id: d184e113ad (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 訂正します。【犬神さん】も生きてます(；・∀・) (2017年4月8日 22時) (レス) id: 67b18231a4 (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - 堕天使魔夜降臨さん» 狒々様も亡くなっております。百物語組編まで進んでいますが…亡くなる筈の方で生きているのは【針女さん】だけですね(ﾟ▽ﾟ) (2017年3月28日 21時) (レス) id: 67b18231a4 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使魔夜降臨(プロフ) - SORAさん» 鯉伴様はもうこの世に居なくなり狒々様はどうなったのじゃ？ (2017年3月28日 8時) (レス) id: d184e113ad (このIDを非表示/違反報告)
堕天使魔夜降臨(プロフ) - SORAさん» おい！コラwwクロの技をポケモンの技にする?! (2017年3月28日 8時) (レス) id: d184e113ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SORA | 作成日時：2016年12月25日 21時
