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☆ ページ18
Aside
ー文章多めですー
A｢お邪魔しまーす｣
庭から縁側に上がって茶の間に入る
ウチと同じくらい年季の入った食卓、畳の上にポツンと置かれている1枚の座布団
殺風景な廊下と、その先にある薄暗い部屋たち
海人の家はすごく静かだ、一人暮らしだから当たり前なんだけど
それでもどうしようもなく静かで寂しい感じがする
その寂しさを少しでもかかき消したくて暇さえあったら遊びに来たりしとるけど、染み付いた暗さと沈黙は容易に振り払えなかった
A｢奥に行ってるねー｣
海｢わかった！｣
台所でグラスに氷を注ぎながら答える
私は廊下に出て仏間に入った
黒と金の立派な仏壇
備えられた花と食べ物、そして写真立てに入った3枚の写真達
ー海人の家族だ
明るいお父さんと、優しいお母さん、そして人懐っこい笑顔のお姉ちゃん、美海(みうな)さん
皆海人に似ている
もうこの世には居ないけど…
両親と子供がいるという『普通の家族』には恵まれなかった私が、家庭の温もりを求めて海人の家に訪ねてくると、いつもよりにこにこと温かい笑顔で迎え入れてくれた
私は海人の家族が大好きだった
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作者名：スモモ | 作成日時：2019年8月15日 14時
