�供ジ撞曚汎韻犬�、それ以上 ページ31
「─…ィさん？」
びゅうびゅう、ごうごう。砂か飴玉を零すようなワープスターの加速音をかき消すように叩きつける暴風の音が、ボクの不安を煽っていく。
遥か下に置き去りにした何もかもは、もう見えない。命の色をまったく感じ取ることが出来なかったあの暗闇を思い出して、ゾッとする。
─呑まれた人達は、スタジアムは。どうなったのか。生きているのか、死んでいるのか、跡形もなく消えてしまったのか。
そして、何より。忽然と姿を消した彼が、もし仮にアレと同じものに巻き込まれたのだとしたら。彼は、果たして─
「─カービィさん！聞こえていますか！？」
「ッあ…ご、ごめんゼルダ…」
すぐ傍から聞こえた、叱咤するような声に我に返る。…いけない、何をしてるんだボクは。ワープスターに乗ったままなのに意識を逸らすなんて、危険過ぎる。
どうかしたのかと尋ねたゼルダに、少し考え事をしていたと素直に返せば、その綺麗な顔が曇る。…何だかボク、今回は彼女の顔を曇らせるのが得意みたいだ。勇者に小言を貰いそう。
「それは─キリアという少年の、事ですか。」
「…分かってるなら、聞かないっていう優しさをくれても良いんじゃないかな。」
「すみません。『何もしない』事での後悔は、もうしたくありませんから。」
微かに目を伏せる彼女にも、並々ならぬ事情がある事をボクは知っている。だからその言葉に余計な事は言わないで、ボクの話を進めることを選んだ。
「さっきの。みんな呑み込んじゃったヤツ見て、さ。もしあの子が─キリィがアレと同じヤツに、何処かで呑まれちゃってたら…って。そう考えたら、やっぱり怖くて。」
あの戦いの時とは違う。今の彼には、まだ戦う力は無いのだから。
そんな事を考えていたら、連鎖的に最期の彼の事を思い出して、絶望的な感情と吐き気が込み上げる。…ああもう、畜生。最悪じゃんか。
「…カービィさんは。どうしてそこまで、キリアさんの事を大切にするのですか？同じ世界の出身、という訳でもないのでしょう。」
ゼルダは、本当に不思議そうにそうボクに問い掛けた。そりゃ、そうだよね。同じ世界から来たでも無い。命の恩人な訳でもないんだ。
でも最初から、理由なんて1つしかないんだ。
「─ボクは、ボクに約束したんだ。絶対にあの子を助ける。今度こそ、一緒に生きるって。」
「…えっ？あの、それは─」
困惑するゼルダから、顔を逸らした。そう。だからボクは、こんな所で立ち止まる訳にはいかない。
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チイチ(プロフ) - suwaroさん» こんにちは！来ちゃいました、続編に…！またコメント下さって本当に嬉しいです、有難うございます！頑張らせて頂きますので、どうぞ宜しくお願いします！ (2019年11月21日 20時) (
レス) id: a34c130848 (このIDを非表示/違反報告)
suwaro - 続編キター！これからも頑張ってください！ (2019年11月21日 6時) (レス) id: 1a4b63d778 (このIDを非表示/違反報告)
チイチ(プロフ) - Mirai atさん» こんにちは！続編でもコメント頂けてとても嬉しいです…！有難うございます！ これからバンバン更新していきますので、またよろしくお願いします！ (2019年11月18日 23時) (レス) id: a34c130848 (このIDを非表示/違反報告)
Mirai at(プロフ) - ついに続編ですね!更新待ってまーす。 (2019年11月18日 15時) (レス) id: 86ab96dee6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チイチ | 作成日時：2019年11月16日 1時
