EXCHANGE／ふれあい ページ9
「リンクさん、その、よろしくお願いします！」
「おーおー元気だな！よし、じゃあまずは屋敷の周りを走るか！取り敢えず休憩しながら一周な！」
「は、はいっ！頑張ります！」
「いやいやちょっと待って」
目の前で交わされるとんでもない会話に思わず割り込んだ。「なに？」みたいな顔をしてるそこの勇者。キミのせいだよ。
「えっなんで？ キリィいつリンクとそんな約束したの？」
「いつって…今朝だよな？」
「うん、カービィもう居なかったし…だから知らなくて平気だよ？」
「うーん少し違うかなぁ」
まったく。これだからキリィは危なっかしいんだ。
いや別に、ボクだってキリィに何処にも行って欲しくない訳じゃあないんだ。ただ、まだ来て一年どころか一ヶ月経つかどうかくらいなのに、親友のボクに教えてくれないって言うのは、ねえ？ すこーし、傷つくというか、なんというか。
そんな感じのことをぐだぐだとキリィにも分かるように噛み砕いて言った結果。
「うーん……カービィ、めんどくさい！」
「だよなぁ……面倒な彼女並だぞ、今のお前。」
「えっ」
袋叩き。流石のボクも傷つくよ。
……まあ、キリィは知るはずも無いけど。ボクがなんで、こんな必死になってるのかなんて。
嬉しいのは、本当だ。だって、ボクの知ってるキリィはすっかり怯え切って、半年…6ヶ月経つまで、誰ともマトモに話した事なんて無かった。
……だから。これは、本当に凄いこと。
キリィが誰の助けも借りずに、自分から周りと関わってる。
─ボクの後ろについて回ってたあの頃を知るボクからすれば、それは少し…いや、かなり寂しいとも思うけれど。
でも、運命なんて見えないものが確かに変わっている感覚は、寂しさ以上に嬉しさと希望を、ボクにくれるんだ。
「…じゃ、気を取り直して外行くか、キリア！ しっかり着いてこいよ！」
「が、頑張ります！」
「えっ…あーもう！ じゃあボクも行く！リンクだけに任せてたら、キリィが死にかねないよ！」
「はっ！？ お、俺だって気遣いくらい出来るからな！」
「どうだろうねー？」
ぎゃーぎゃー。わいわい。
言い合いをしながら、小突き合いながら。三人で、屋敷の外へ向かう。
ちらりと、気づかれないように横目でキリィを見れば、ばっちりと目が合った。逸らすのも不自然だし、困っていたら、あんまり楽しそうに笑うものだから。
─つられて、ボクも笑顔になった。
(知らない、温かさ。)
(それは、とても幸せで─)
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チイチ(プロフ) - Mirai atさん» コメント有難うございます(^^) 展開は幾つか考えた中から選んだ物なので、意外に思って頂けたなら幸いです！それが狙いでもありましたので…(笑) これからも頑張らせて頂きますね！ (2019年11月11日 2時) (
レス) id: a34c130848 (このIDを非表示/違反報告)
suwaro - チイチさん» 返信くれた！？めっちゃ私も嬉しい！ありがとうございます！ (2019年11月10日 20時) (レス) id: 1a4b63d778 (このIDを非表示/違反報告)
Mirai at(プロフ) - 意外な展開ですねー。頑張ってください! (2019年11月10日 9時) (レス) id: 86ab96dee6 (このIDを非表示/違反報告)
チイチ(プロフ) - suwaroさん» ！！！まさかコメントを頂けるとは…有難うございます…！嬉し過ぎます…！これからも頑張らせて頂きますので、どうぞ宜しくお願いします〜！ (2019年11月8日 21時) (レス) id: a34c130848 (このIDを非表示/違反報告)
suwaro - 続きが楽しみです! 頑張ってください! (2019年11月8日 21時) (レス) id: 1a4b63d778 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チイチ | 作成日時：2019年6月18日 23時
