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9. ページ10

あのあと無駄に少し意識してしまったせいで、勝手に気まずくなっていた。
…相も変わらず目は合ったが。

前までは目が合ったら顔を逸らされていたが、今では微笑まれるようになった。
更に勘違いしてしまうからやめて欲しい。
こりゃモテるなー、なんて思いながら授業を終え、今日も午前で帰宅だ。
明日からは通常の6限、またお昼のぼっち飯生活に戻る。
憂鬱な思いを抑え、また今日もスクバに荷物を詰めてはため息をついた。

…今日は、悩みが多かったな。

猫くんにばいばい、とだけ言いさっさと帰路についた。
クレープ、食べたいなぁ。太るかな。


「Aさんっ!」


あれ、なんか雑音が…


「無視せんとってくださいよぉー!」


うるさいなコイツ。振り向かなくても分かる、十中八九あのメガネ。


「Aさーん?」
「…」
「…えーと、宮原さん?」
「はい?」


シカトしていると何を勘違いしたのか苗字呼びにしてくれたので、一応こたえる。
猫くんになんか言われるのも面倒だしね。


「なんで無視してたん?一緒に帰りましょ!」
「家すぐそこなんで」
「もー!仲良くなろってことやん」
「どの口が…」


根に持つタイプだからな私。
頭を地面に擦り付けて泣いて許しを乞うても許さん。


「やればいいん?」
「さすがに引く」
「なんで??」


「ま、俺もあんたを許す気ないけど」

…はぁ、何が。

「なんでアンタみたいなフツーの女を…うざ、うっざい」


急に始まった罵倒に若干戸惑う。


「どーせお前も顔目当てやろ!部長も兄さんもショッピも見る目ないわ、こんなフツーの顔の…」


…あー、嫉妬ってやつ?
部長はコネシマくんかな、兄さんは鬱くん?と猫くんと仲がいい()私を妬んでんの?
姑なんだけど。マジで。
「うちの子とこんな何もできないような女がー」みたいなやつ


「それはすいませんでした」
「あんたの中でどういう結論に思い至ったんかしらんけど、素直に謝られると俺が悪いみたいやん」
「…それはまぁ」


勝手な嫉妬に巻き込まれてはあるけど、原因は私にあると言えばあるから。

…姑メガネ…
しゅうとめがね…


「……フッッッッッ」
「なにわろとんねん」

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MAI(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!続きも頑張ってください! (1月15日 20時) (レス) @page11 id: 9c768ff3d4 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - めちゃくちゃセンスあってすきです、続き待ってます (1月4日 22時) (レス) id: b8a744f8ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まむ。 | 作成日時:2024年1月3日 21時

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