Last act-14 2 ページ44
加藤「A、手、出して？」
「？」
彼に言われた通り、両掌を上に向ける
加藤さんはその上に、何かを乗せた
それは、木の枝で出来た、小さくかわいらしい短剣だ
持ち手の先端に、桜の花が咲いている
加藤「契約の媒体で作ってみたんだ、下手で申し訳ないけど・・・」
「そんなことありません、とても・・・素敵です」
加藤「離れていても、少しの間会えなくても、俺達は繋がってる、それは・・・その・・・お守りだ」
少し照れくさそうに、加藤さんは視線を逸らす
手越「シゲ、いつの間に！？」
増田「抜け駆けは良くねえぞ、俺達だって、Aちゃんを想う気持ちは同じなんだ」
増田さんは首にかけていた勾玉を外し、私の手に乗せてくれた
増田「持ってて、会えない間、きっとAちゃんを守ってくれるから」
手越「Aちゃん！」
手越さんの方に顔を向けると、彼は自身の契約の媒体である手鏡を私に差し出した
3人からもらった物が私の掌の上に乗り、溢れて落とさないように抱え込む
手越「俺からも、ずっと繋がっている、絆の証だよ」
「いいのですか？皆さんの大切な物なのに・・・」
増田「だからAちゃんに持っていてほしいんだよ」
加藤「Aになら託せる、前世から続く、俺達の想いを」
皆さんの優しい眼差しに、心が温まる
剣、勾玉、鏡
かつて日の本では、それらが宝物として大切にされていたという伝承がある
でもこれは、私の宝物
私の大切な人達の想いが込められた、絆の証―――――――
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 40人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆうみ(プロフ) - 完結おめでとうございます！毎日お話を楽しみにしていました！4人と主人公との絆は記憶はなくても心が繋がっていて心温まりました。天照さんの作品は全部読ませていただいてどれも大好きなので活動休止はとても悲しいです。また作品が降りてきたらお待ちしてます。 (2019年12月16日 8時) (
レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
MHPEN4(プロフ) - 完結、おめでとうございます！ いつでもいいので、記憶を思い出して欲しいです！ (2019年12月15日 0時) (レス) id: 16550de76d (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - ゆうみさん» 感想ありがとうございます！凄く嬉しいです！完結まで後わずかです。毎回（図らずも）淡い恋心を抱いている加藤さんですが、思い返せば実らせてあげることが出来ず何だか申し訳ないです・・・。最後までどうかお付き合いください。 (2019年12月9日 19時) (レス) id: 2734c54e1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - ついに最終章になり、そろそろ物語が終わってしまうのかと思うと寂しい気持ちもありますが、個人的にはいつも切ない恋に終わってしまう加藤さんの想いが今回のお話では想いが伝わった事が嬉しいです。最後まで楽しみにしてます！ (2019年12月9日 8時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：天照 | 作成日時：2019年11月23日 8時
