act24-8 ページ3
禍津さんの攻撃を避けられないと察した私は、迫る衝撃を覚悟した
けれど私の体が感じたのは、痛覚ではなく、包み込むような温もりだった
小山「・・・ぐ・・・ぅ・・・ッ！！」
「・・・・・！！」
私を覆う小山さんの背中に、槍が突き刺さっている
禍津さんが手を引いた瞬間、鮮血が吹き出て周囲の地面を赤銀に染めた
私が油断しなければ・・・
そんな悔しさと自分への怒りで震える拳に、小山さんの手がそっと添えられる
小山「俺なら平気・・・、Aは・・・怪我はない？」
「大丈夫です、ですが・・・」
小山「良かった・・・、Aは俺が守るから・・・」
途切れ途切れで弱々しい言葉
涙か流れそうになった私に、小山さんは顔を近づけた
コツンと触れ合う、互いの額
元気が出るおまじない
「ありがとう、けーちゃん」
小声でそう言うと、小山さんは優しく微笑み、禍津さんの方を向いた
加藤「A！無事か！？」
向こうから、加藤さんの声が聞こえる
3人が心配そうに、こちらを眺めていた
「大丈夫です！小山さんが守ってくれたから・・・」
そのために彼が傷ついてしまったことに、申し訳なさを感じる
だけど小山さんの気持ちや先程の言葉は、とても嬉しかった
増田「俺達の心配は無用だ！Aちゃんは禍津の力を弱めてくれ！」
「はい！」
私にも、やるべきことがある
私にしか出来ないことが―――――――
小山さんは風で妖魔を遠ざけながら、3人に近づいた
手越さんも炎で壁を作り、妖魔を攻撃すると同時に視界を遮る
増田「妖魔を相手にしていても埒が明かない、やっぱり禍津を倒さねえと・・・」
加藤「けどどうする？まっすーの攻撃ですら奴にはダメージを与えられないんだぞ」
手越「・・・一か八か、4人で一斉に攻撃を当ててみよう」
小山「だな、やってみるか」
4人は同時に頷き、別々の方向へ走った
禍津「何を仕掛けてこようが無駄だ」
禍津さんは黒い衝撃波を周囲に放った
小山さんも衝撃波を放ち、禍津さんの攻撃を打ち消す
迫りくる妖魔を回避しながら、加藤さんは禍津さんの足元に桜の花びらを放った
土煙が辺りを覆う
各方位から、炎、蝶、桜吹雪が禍津さん目掛けて放たれた
禍津「！」
増田「終わりだ！」
禍津さんの正面から姿を現した増田さんが、退魔の力の籠った金砕棒を力強く投げつける
4人の攻撃が、同時に禍津さんに命中した
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ゆうみ(プロフ) - 完結おめでとうございます！毎日お話を楽しみにしていました！4人と主人公との絆は記憶はなくても心が繋がっていて心温まりました。天照さんの作品は全部読ませていただいてどれも大好きなので活動休止はとても悲しいです。また作品が降りてきたらお待ちしてます。 (2019年12月16日 8時) (
レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
MHPEN4(プロフ) - 完結、おめでとうございます！ いつでもいいので、記憶を思い出して欲しいです！ (2019年12月15日 0時) (レス) id: 16550de76d (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - ゆうみさん» 感想ありがとうございます！凄く嬉しいです！完結まで後わずかです。毎回（図らずも）淡い恋心を抱いている加藤さんですが、思い返せば実らせてあげることが出来ず何だか申し訳ないです・・・。最後までどうかお付き合いください。 (2019年12月9日 19時) (レス) id: 2734c54e1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - ついに最終章になり、そろそろ物語が終わってしまうのかと思うと寂しい気持ちもありますが、個人的にはいつも切ない恋に終わってしまう加藤さんの想いが今回のお話では想いが伝わった事が嬉しいです。最後まで楽しみにしてます！ (2019年12月9日 8時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2019年11月23日 8時
