act24-21 ページ19
巫女服を身に纏い、2本の扇を持ち、外に出る
強い意思の籠った、凛とした瞳で空を見上げる
漆黒の雲に覆われた空
だけど雲を越えたその先に、太陽は輝いている
雲を、闇を払う天に吹く風を起こすんだ
お天道様が、大地に光を届けるために
それを妨害する邪悪な力を打ち消す
だけど、ここで神楽を舞っても、きっと空には届かない
空に近い高台でも、僅かに雲が裂けただけだった
ならば、私が神楽を舞う舞台は、空だ
あの黒い雲の更に上空にある、白い雲の上だ
退魔の力で足場を形成し、そこを舞台とする
空中に足場を作るなんてやったことないけど、結界を張る力の応用だ
きっと出来るはず
深呼吸し、扇を片手でまとめて持ち、もう片方の手を前に翳す
目の前がうっすらと白く光り、円形の足場が出現した
その上に乗ってみても、足場はビクともしない
良かった、成功した・・・
このままもっと高く上り、雲の上に広い足場を作る
当然だけど、これまでどの巫女も上空で神楽を舞ったことなんてないだろう
誰も立ったことのない舞台に、私は向かう
日の本に、光を取り戻すために―――――――
再度、退魔の力で足場を出現させようと手を上げようとした、その時・・・
「！」
ふわり、と後ろから抱き締められる感覚を覚える
優しい温もりに、自然と心が落ち着く
私は顔を後ろに向け、私を抱えるその人物を確認した
「けーちゃん・・・」
小山「飛ぶよ」
私が頷くと、小山さんは背中の蝶の羽をばさりと大きく動かし飛翔する
私達は天高く、雲を越えた先を目指した
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ゆうみ(プロフ) - 完結おめでとうございます！毎日お話を楽しみにしていました！4人と主人公との絆は記憶はなくても心が繋がっていて心温まりました。天照さんの作品は全部読ませていただいてどれも大好きなので活動休止はとても悲しいです。また作品が降りてきたらお待ちしてます。 (2019年12月16日 8時) (
レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
MHPEN4(プロフ) - 完結、おめでとうございます！ いつでもいいので、記憶を思い出して欲しいです！ (2019年12月15日 0時) (レス) id: 16550de76d (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - ゆうみさん» 感想ありがとうございます！凄く嬉しいです！完結まで後わずかです。毎回（図らずも）淡い恋心を抱いている加藤さんですが、思い返せば実らせてあげることが出来ず何だか申し訳ないです・・・。最後までどうかお付き合いください。 (2019年12月9日 19時) (レス) id: 2734c54e1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - ついに最終章になり、そろそろ物語が終わってしまうのかと思うと寂しい気持ちもありますが、個人的にはいつも切ない恋に終わってしまう加藤さんの想いが今回のお話では想いが伝わった事が嬉しいです。最後まで楽しみにしてます！ (2019年12月9日 8時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2019年11月23日 8時
