act24-18 ページ16
禍津「止めろ・・・、私はまだ・・・戦える・・・」
黒姫さんに力を奪われながらも、禍津さんは苦しそうな声を出した
黒姫「無理ね、結局貴方は役に立たなかった、妖魔を統べる存在なんて、笑っちゃうわ」
禍津「く・・・！」
悔しそうに表情を歪めるが、禍津さんにはもうほとんど妖魔の力が残っていない
黒姫「さようなら、貴方の力は人間を滅ぼすために有効に活用させてもらうわ」
禍津「待て！私は・・・！ぐおぉぉ・・・！！」
天に向け、手を伸ばす禍津さん
その手が徐々に薄れていき、やがて全身が少しずつ消えていく
空に伸びる黒い線が途切れると同時に、禍津さんの体が完全に消滅した
いつの間にか、その場にいた妖魔は全て消えてしまっていた
一体残らず、黒姫さんに力を吸収されたんだ・・・
加藤「黒姫・・・、何をするつもりだ！？」
黒姫「日の本を妖魔の力で包み込むのよ」
彼女の言葉に、私は首を傾げた
「なぜそのようなことを・・・？」
黒姫「これほどの力を蓄えた今なら、日の本を守る大結界だって破壊出来るわ」
戦慄し、息が止まりそうになる
大禍時を封じるための、結界柱が作る大結界
それを壊そうとしているの・・・！？
手越「そんなことされたら・・・大禍時が・・・」
黒姫「そう、もう大禍時を止める術はなくなる」
暗雲が、より深い黒に染まる
黒姫「A！見るがいいわ！貴女が守ろうとした日の本が、貴女が愛する人達が妖魔に蹂躙される光景を！」
それが・・・黒姫さんの企み
西行の者への・・・、私への復讐・・・
黒姫「・・・お喋りもここまでね、私自身も完全に妖魔の力と同化し、日の本を覆う闇となる」
黒姫さんはふふふ、と笑った後、静かに最後の言葉を続けた
黒姫「さようなら、A、仲間と共に消えなさい」
彼女の声は、もう聞こえてこない
黒姫さんは意識や実体を捨て、空を覆う妖魔の力と一体化した
小山「どうしよう・・・、もう・・・止められないの？」
手越「分からないよ・・・、大結界すら破壊する程の妖魔の力をどうにか出来るのかよ・・・」
加藤「とにかく、神主様と合流しよう、Aもそれでいいな？」
「はい、結界柱に向かいましょう」
ここにいてもどうすることも出来ない
お父様と一緒にこれから何をすべきか考えるのが、今出来る最善の方法だと思う
私達はその場を後にし、お父様のいる結界柱へ向かった
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ゆうみ(プロフ) - 完結おめでとうございます！毎日お話を楽しみにしていました！4人と主人公との絆は記憶はなくても心が繋がっていて心温まりました。天照さんの作品は全部読ませていただいてどれも大好きなので活動休止はとても悲しいです。また作品が降りてきたらお待ちしてます。 (2019年12月16日 8時) (
レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
MHPEN4(プロフ) - 完結、おめでとうございます！ いつでもいいので、記憶を思い出して欲しいです！ (2019年12月15日 0時) (レス) id: 16550de76d (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - ゆうみさん» 感想ありがとうございます！凄く嬉しいです！完結まで後わずかです。毎回（図らずも）淡い恋心を抱いている加藤さんですが、思い返せば実らせてあげることが出来ず何だか申し訳ないです・・・。最後までどうかお付き合いください。 (2019年12月9日 19時) (レス) id: 2734c54e1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - ついに最終章になり、そろそろ物語が終わってしまうのかと思うと寂しい気持ちもありますが、個人的にはいつも切ない恋に終わってしまう加藤さんの想いが今回のお話では想いが伝わった事が嬉しいです。最後まで楽しみにしてます！ (2019年12月9日 8時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2019年11月23日 8時
