act24-7 ページ2
一瞬のことだった
禍津さんは地を蹴った瞬間、根や蔦を引き千切り、加藤さんの懐に入り込んでいた
加藤さんに接近に気付く余裕すら与えず、無防備な腹部に攻撃が炸裂する
加藤「が・・・は・・・！」
反応など出来るはずがない
加藤さんが状況を把握したのは、自身の体に激痛が走った時だろう
加藤さんの体が後方に飛ぶ
「・・・・・！」
私は両手を前に突き出し、退魔の力を込めた
お札の様な薄い光が何枚も出現し、それが集まって大きな光の布の様になる
光は飛ばされた加藤さんの体を受け止め、衝撃を和らげた
彼の体が地面に下ろされると同時に、大きく広がった光が消える
加藤「A・・・、悪い、助かった・・・」
加藤さんは腹部を抑え、荒い呼吸を繰り返していた
攻撃を受けた部分、更には彼の口から血が流れている
増田「くっ・・・！妖魔の数が多い・・・！」
増田さんは傷ついた体で金砕棒を振るい、妖魔を蹴散らしていく
けれど次から次へと妖魔が攻撃を仕掛けてきて、息つく暇もない
遠距離から放たれた妖魔の攻撃が、増田さんを傷つける
手越「まっすー！」
増田「構うな！妖魔を倒すことに集中しろ！」
手越「っ！！」
手越さんは増田さんから視線を外し、近くの妖魔を爪で斬り裂いた
傷つくことを覚悟で、皆さんは戦っている・・・
私だって分かっていた
それほど禍津さんとの戦いが危険で、壮絶なのだと・・・
妖魔はあちこちから4人を攻撃している
私が狙われる可能性も高い
だからこそ、僅かでも油断してはならない
精神を研ぎ澄まし、周囲の気配に集中する
禍津さんが手を高く上げると、不定形の手が複数の槍の様に変化し、全方位に伸びた
「小山さん！私の近くに！加藤さんは手越さんと増田さんをお願いします！」
加藤「任せろ！」
加藤さんは手越さんと増田さんの前に出て、目の前に桜の木を数本出現させた
私は自分と小山さんを守るように、結界を出現させる
禍津さんの攻撃は結界にぶつかり、桜の木に突き刺さるが、私達に命中することはなかった
安心したのも束の間―――――
増田「Aちゃん！！」
増田さんの鋭い声に、ハッとする。
禍津さんの手がこちらに向いており、先程よりも太い槍となった手がこちらに伸びていた
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ゆうみ(プロフ) - 完結おめでとうございます！毎日お話を楽しみにしていました！4人と主人公との絆は記憶はなくても心が繋がっていて心温まりました。天照さんの作品は全部読ませていただいてどれも大好きなので活動休止はとても悲しいです。また作品が降りてきたらお待ちしてます。 (2019年12月16日 8時) (
レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
MHPEN4(プロフ) - 完結、おめでとうございます！ いつでもいいので、記憶を思い出して欲しいです！ (2019年12月15日 0時) (レス) id: 16550de76d (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - ゆうみさん» 感想ありがとうございます！凄く嬉しいです！完結まで後わずかです。毎回（図らずも）淡い恋心を抱いている加藤さんですが、思い返せば実らせてあげることが出来ず何だか申し訳ないです・・・。最後までどうかお付き合いください。 (2019年12月9日 19時) (レス) id: 2734c54e1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - ついに最終章になり、そろそろ物語が終わってしまうのかと思うと寂しい気持ちもありますが、個人的にはいつも切ない恋に終わってしまう加藤さんの想いが今回のお話では想いが伝わった事が嬉しいです。最後まで楽しみにしてます！ (2019年12月9日 8時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2019年11月23日 8時
