逢魔時～時を越えた絆～8 (ページ26)

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聞き間違いだと思った

加藤さんがそんなこと言うはずがないと、思いたかった

だけど彼の強い意思の籠った瞳が、その言葉が偽りではないことを訴えている

頭が混乱し、気持ちが落ち着かない

どうして、そんなことを・・・？

その時、小山さんが加藤さんの肩を強く掴んだ

いつも穏やかな小山さんの表情は、怒りに満ちている

小山「シゲ！自分が何を言ってるのか分かってるのか！？本気でそんなことするつもりなのかよ！？」

加藤「俺は本気だ！Aを助けるために俺が出来ることは、これしかねえんだ！」

加藤さんは小山さんの手を払い除け、数歩後ろに下がった

加藤「決めたんだ・・・！どんなことをしてでも、Aを守るって・・・！」

「そんな・・・、大禍時が発生すれば、日の本は妖魔に蹂躙されてしまいます！」

加藤「分かってる！けど西行法師はかつて大禍時を鎮めたんだろ？なら今回も・・・全ての妖魔を倒せばいいだけだ」

小山「ふざけるな！どれだけの被害が出るのか想像出来るだろ！？妖魔さえ倒せればそれでいいと思ってるのか！？」

加藤「俺はこれ以上・・・Aに苦しんでほしくないんだ！Aを救えるなら・・・俺は・・・」

そんなこと・・・私は望んでいない