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act21-1 ページ16

〜手越side〜




Aちゃんが倒れてから、数日が経った



彼女が目を覚ますまで、俺達4人は会わないよう釘を刺された




俺達が戦いに巻き込んだことで倒れたようなものだから、そうなるのも当然か・・・




先代巫女様や神社のお手伝いさん達が、Aちゃんに寄り添い支えている


一刻も早く元気になってくれることを祈るしか、今の俺には出来なかった








翌日、広間に集まった俺達の表情は暗かった


重い空気が耐えられず、俺は咄嗟に口を開く



手越「・・・あのさ、もっと元気出せない?」

増田「・・・空元気出せってか?」

手越「じゃなくて・・・、俺達が落ち込んでても、Aちゃんは良くならないだろ?」


Aちゃんの名前に反応したのか、慶ちゃんが顔を上げた


小山「じゃあ俺達が元気に振舞えばAは回復するのか?」

手越「・・・それは・・・」


穏やかな性格の慶ちゃんから出たとは思えないきつい言葉に、思わずたじろぐ


小山「Aは今も目を覚ましてないのに、いつも通りにしろって方が無理だ」

増田「・・・同感だ、とはいえ何も出来ない以上、彼女が起きるのを待つしかない」

小山「そうだけど・・・」

加藤「・・・責任、感じてるのか?小山」

小山「・・・・・」


シゲの言葉が図星だったのか、慶ちゃんは黙ってしまった


俺にはその責任が何を意味しているのか分からない


・・・聞ける感じでもないから、今はスルーしよう



手越「・・・大丈夫だよな?Aちゃん、目を覚ますよな?」

加藤「・・・当たり前だろ」


言葉とは裏腹に、自信なさげな言い方でシゲは返した




慶ちゃんの言った通り、いつも通りでいるのは無理かもしれない



それほど俺達はAちゃんのことが心配だったし、早く元気になってほしい



・・・何より、彼女のために何も出来ないことが凄くもどかしかった







すると、襖が開いて先代巫女様が歩み寄ってきた




小山「!あの・・・Aは・・・」

母「まだ・・・眠っています、あの・・・皆様にお伝えしたいことがあります」



先代巫女様は綺麗な姿勢のまま正座をし、俺達を見渡した



俺達4人の背筋も自然と伸びる




母「昨今のAさんの著しい退魔の力の消耗、その原因が分かりました」

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作者名:天照 | 作成日時:2019年10月12日 18時

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