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act20-20 ページ13

〜増田side〜




桜吹雪に巻き込まれ、妖魔の体が宙に浮く



地面に落下すると同時に、全ての妖魔が消滅した




これで出現した妖魔は、残らず撃退した




今の技を繰り出した者の正体は分かっている


振り返り、そいつの姿を確認する




増田「シゲ!」

手越「助かったよ、シゲ、・・・Aちゃんと慶ちゃんは?」


見たところ、戻ってきたのはシゲ一人だ


走ってきたためか、向こうでずっと戦っていたからか、シゲの息は上がっていた



シゲは俯き、俺達から目を逸らす




加藤「・・・ごめん」



震える声で、シゲが謝る


俺と手越は首を傾げ、シゲに歩み寄った



増田「何があったんだ?」

加藤「・・・黒姫が現れた、Aさんは俺と小山を助けるために退魔の力を使い果たして、眠ってしまった」

手越「大丈夫・・・なのか?」

加藤「・・・そう思うけど、かなり憔悴していて、目を覚ます様子がないんだ・・・」


シゲの言葉から、自責の念が感じられた


Aちゃんを救えなかった自分を責めているのだろう



手越「そんな・・・、なあ、大丈夫なんだろ!?すぐに元気になるよな!?」

増田「落ち着け!手越」


焦りを隠せない手越を宥め、俺はシゲと手越を交互に見た


増田「・・・戻ろう、もうここに妖魔はいない、Aちゃんのことも心配だ」

加藤「・・・ああ」


重い空気の中、俺達はその場を後にした









神社に戻ると、拝殿の前に誰かが立っているのが見えた




小山だ



増田「小山」

加藤「・・・Aさんは?」

小山「・・・部屋で安静にしている、先代巫女様には・・・事情を説明してある」

加藤「・・・そっか」

小山「皆は?大丈夫だった?」

手越「平気、ただ・・・禍津は倒せなかったけど」

小山「気にするなって、皆無事だったんだからいいじゃん!」


小山は笑顔で俺達を見渡した


Aちゃんが心配だからか、何だか無理して笑っているように見える




本当は今すぐAちゃんに会いに行きたいけど、そういう訳にもいかない





彼女の回復を待つことしか、今の俺達に出来ることはなかった

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作者名:天照 | 作成日時:2019年10月12日 18時

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