act17-16 ページ48
これまで以上に親しみの籠った、小山さんの笑顔
不思議だな・・・、懐かしい感じがする
紅い蝶を見ていた時と同じように、彼と目を合わせているだけで、心が温かくなった
また・・・会えたんだ・・・
「・・・けーちゃん・・・」
小山さんは再び私に背を向け、禍津さんに視線を戻す
小山「後は俺に任せて、Aに手出しはさせない」
すると、禍津さんがクククッと笑い出した
禍津「貴様に何が出来る？力のない貴様が、巫女を守り、私を退けるとでも言うのか？」
小山「そのつもりだけど」
禍津「フハハハハ！！面白いことを言うではないか！」
嘲笑する禍津さんだが、小山さんは一切動じない
「けーちゃん、無理しないで、私が・・・」
小山「Aがあれだけ頑張ったんだ、今度は俺が戦うよ」
「だけど・・・」
小山「俺なら大丈夫、信じて」
言われるまでもなく小山さんのことは信じているが、正直不安はあった
禍津さんの妖魔の力の強さは、これまで何度も目の当たりにしている
記憶を取り戻したとはいえ、小山さんは元々退魔の力が低く、契約の媒体を持たない
それに、彼の前世は普通の蝶だ、他の3人のように前世から強い力や神通力を持っていた訳ではない
やっぱり、小山さんでは禍津さんに敵わないのでは・・・
・・・いや、弱気になっちゃ駄目だ！
小山さんならきっと大丈夫！
もし危なくなったら、私がサポートすればいいだけだ
禍津「消えろ」
禍津さんは右手を突き出し、掌に黒い光を集めた
巨大になった漆黒の塊が、小山さん目掛けて放たれる
私が結界を張るため意識を集中しようとした時、小山さんも禍津さん同様右手を前に翳した
彼の手から、真紅の衝撃波が前方広範囲に発せられる
禍津「なっ・・・！？」
「・・・・・！」
衝撃波が黒い光を打ち消し、そのまま禍津さんの体を後方に吹き飛ばした
禍津さんだけでなく、私もすぐに反応出来なかった
小山さんの攻撃が、禍津さんの攻撃を打ち破っただけでなく、禍津さんにダメージを与えたのだ
苛立った表情で小山さんを睨む禍津さん
ちらと見えた小山さんの横顔は、凛としている
思いがけない光景に、私は言葉を失っていた
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天照(プロフ) - ゆうみさん» ありがとうございます！長く続いているシリーズですが、応援して下さり光栄です。次第に謎が明らかになっていき、あれ、そう言えばここが伏線だったんだ、と思い返していただけると嬉しいです。楽しみにして下さり感謝感激です。 (2019年9月1日 19時) (
レス) id: 2734c54e1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 移行ありがとうございます！いつも楽しみにしております♪お話も進みますます展開が楽しみです！まだ謎の部分とか、何でだろ？とか色々考えながら読み進めてるのでこれからもお話楽しみにしてますので頑張ってください！！ (2019年9月1日 8時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2019年9月1日 6時
