act16-16 ページ31
蝶はひらひらと飛び回りながらも、ゆっくりこちらに近づいてくる
私は動かず、その蝶を目で追った
私の目の前まで来ると、羽を動かしその場に留まる
紅い綺麗な羽に、思わず見惚れていた
蝶は僅かに上昇し、更に私に近づく
そして、私に触れた
「・・・・・！」
その時の感覚に、全身が震える
現実では何にも接触していない
だけど蝶の温もりが、確かに残っている
覚えているんだ・・・
私の体が、心が・・・
蝶が触れた感覚
この感じ、まるで・・・
刹那、時間が巻き戻った様に、記憶が遡っていく
神社ではない、なのに馴染みのある部屋
私の隣を元気に飛ぶ、紅い蝶
空を見上げると、穏やかに流れる白い雲
「・・・あ・・・、ああ・・・！」
目を開け、その場に膝をつく
知らぬ間に、私は涙を流していた
「・・・私・・・、やっと・・・」
思い出した・・・
子供の頃のこと、全てではないかもしれないけど、鮮明に思い出すことが出来た
どうして・・・ずっと忘れていたんだろう
そうだよ・・・、私は・・・
私と小山さんは―――――――
act16 end
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天照(プロフ) - ゆうみさん» ありがとうございます！長く続いているシリーズですが、応援して下さり光栄です。次第に謎が明らかになっていき、あれ、そう言えばここが伏線だったんだ、と思い返していただけると嬉しいです。楽しみにして下さり感謝感激です。 (2019年9月1日 19時) (
レス) id: 2734c54e1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 移行ありがとうございます！いつも楽しみにしております♪お話も進みますます展開が楽しみです！まだ謎の部分とか、何でだろ？とか色々考えながら読み進めてるのでこれからもお話楽しみにしてますので頑張ってください！！ (2019年9月1日 8時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2019年9月1日 6時
