act15-6 ページ4
結界柱の前に立ち、手を掲げる
退魔の力を送ると、結界柱が白く輝いた
今日も不思議と、退魔の力を使ったことによる負担が少ない
以前にも一度同じようなことがあったのを思い出す
結局、理由は分からなかったけど・・・
退魔の力を与え終え、手を下ろした
結界柱から一歩下がり、小山さんの方を振り返る
・・・一瞬、目の前の光景が理解出来なかった
「小山さん！！」
小山さんが、両膝と両手を地面について息を切らしていた
私は咄嗟に彼に駆け寄る
「大丈夫ですか！？」
小山「・・・ちょっと立ちくらみがしただけ、今は平気だよ」
そう言ってひょいと立ち上がる
呼吸も既に整っていた
僅かな時間とはいえ、苦しそうな小山さんの姿を目の当たりにし、心臓が止まったような感覚がした
小山「どうしたんだろう、昨日の戦いでも、俺は全く退魔の力を使ってなかったのに・・・」
そう呟く小山さんは、どこか寂しそうだった
3人が立て続けに力を取り戻す中、小山さんは前世の記憶を全く思い出せていない
そのため戦いでは、彼のみ本来の力を発揮出来ない状態だ
力になれなかったこと、気にしていたんだな・・・
「・・・小山さん、まだ体調が優れないようなら、神社に戻りましょうか？」
小山「・・・平気だよ、行こう、坂の上の広間に」
小山さんは笑顔で言うけど、私の心配が完全になくなった訳ではない
それを察してか、小山さんが言葉を続ける
小山「行きたいんだ、雲を見に・・・、その方が気持ちも落ち着くと思うし」
「分かりました、小山さんがそう仰るのなら」
無理をしている様子でもなかったし、私も一緒に行きたかったから、拒む理由はない
私達は予定通り、坂の上の広間を目指した
昨日同様、空には綺麗な白い雲が浮かんでいる
坂を上る途中でも、雲ははっきり見えていた
広間に到着した私達は、同時に空を見上げた
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天照(プロフ) - ゆうみさん» ありがとうございます！長く続いているシリーズですが、応援して下さり光栄です。次第に謎が明らかになっていき、あれ、そう言えばここが伏線だったんだ、と思い返していただけると嬉しいです。楽しみにして下さり感謝感激です。 (2019年9月1日 19時) (
レス) id: 2734c54e1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 移行ありがとうございます！いつも楽しみにしております♪お話も進みますます展開が楽しみです！まだ謎の部分とか、何でだろ？とか色々考えながら読み進めてるのでこれからもお話楽しみにしてますので頑張ってください！！ (2019年9月1日 8時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2019年9月1日 6時
