act16-12 ページ27
翌日、私は庭をぼんやりと見渡していた
桜の木の下で眠っていたのが、私が覚えているもっとも古い記憶
この神社で桜といえば、庭の大きな桜の木だ
この下で・・・記憶を失った私が目覚めた
・・・気にしていなかったけど、庭って神社を通らないと入れないんだよね？
どうしてそんなところに捨てられていたんだろう？
何だか考えるほど、分からないことが増えていくような・・・
増田「Aちゃん！いる？」
扉越しに、少し慌てた様子の増田さんの声が聞こえた
「はい、今開けます」
扉を開けた瞬間、増田さんは言葉を続ける
増田「少し離れた自然地帯の一部が、爆発があった様に荒れてたみたいなんだ」
「！？」
私は精神を研ぎ澄ませ、妖魔の気配を探った
「・・・とても離れた場所に・・・妖魔がいます」
増田「昨日倒し損ねた奴がいたのか・・・？」
「分かりません、昨日一斉に妖魔が現れた場所より遠くにいます、恐らく昨日から今日にかけて近づいてきたのかと・・・」
増田「皆に知らせてくる！集まったらすぐに向かおう」
「はい！」
まだ倒し切れていなかったなんて・・・
これ以上被害が出る前に止めないと！
私達はすぐに集合し、妖魔の元に向かった
かなりの距離を走り、ようやく妖魔を発見した
人型の、黒い骸骨の姿をしている
やや大きいだけで、他に特徴的なところはない
力も強力ではないため、苦戦することはないだろう
手越「・・・弱そうだな」
増田「油断するな、一気に片付けるぞ！」
増田さんは拳に力を入れ、ゆらゆらと近づいてきた妖魔の頭部を殴りつけた
その一撃で妖魔の頭部から全身に伝わるようにひびが入り、妖魔は脱力し、そのまま消滅した
随分・・・あっさり倒せた・・・
加藤「・・・え？もう終わり？こんな奴が爆発を起こしたのか？」
小山「ま、まあ、被害を防げたんだからいいじゃん」
皆さんは拍子抜けしているようだったけど、頻繁に強力な妖魔が現れる方が私としては困る
「えっと・・・、神社に戻りましょう」
増田「・・・応」
私達は神社に向け、また長い道を戻ることにした
・
禍津「まだ無意味なことをしているようだな」
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天照(プロフ) - ゆうみさん» ありがとうございます！長く続いているシリーズですが、応援して下さり光栄です。次第に謎が明らかになっていき、あれ、そう言えばここが伏線だったんだ、と思い返していただけると嬉しいです。楽しみにして下さり感謝感激です。 (2019年9月1日 19時) (
レス) id: 2734c54e1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 移行ありがとうございます！いつも楽しみにしております♪お話も進みますます展開が楽しみです！まだ謎の部分とか、何でだろ？とか色々考えながら読み進めてるのでこれからもお話楽しみにしてますので頑張ってください！！ (2019年9月1日 8時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2019年9月1日 6時
