逢魔時 〜時を越えた絆〜5

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〜増田side〜




湧き上がってくるのは、後悔と自分への怒りだった





俺なんかと関わったばかりに・・・





無理矢理にでも、突き放しておけば・・・



ずっと一緒だと、約束さえしなければ・・・





増田「・・・俺のせいだ・・・」





俺に出会ったから、彼女は残酷な運命を辿ることになった



娘に辛い思いをさせたのは、紛れもなく俺だ





なのにあいつは、最後まで俺の事を考えてくれた



自分がどうなるか承知の上で・・・




本当は、とても怖かっただろう


それなのに、俺は何も出来なかった



・・・守るって・・・言ったのに・・・




守ってもらったのは、俺の方だ



自分が情けなくて、悔しかった




大切な人一人、救うことが出来なかった・・・





娘にもらった勾玉を掌に乗せ、見つめる



あいつの笑顔が脳裏に浮かんだ




もう、その笑顔を見ることは出来ない


あいつは、もう・・・






増田「う・・・ああ・・・嗚呼ああぁぁぁあああ―――――！！！」




咆哮にも似た慟哭が、虚しく辺りに響く



俺の目からは、涙が溢れていた





・・・すまない、娘



約束・・・、破っちまって・・・







娘と出会えたことは、幸せだった



だけど出会わなければ、彼女はもっと幸せに毎日を過ごせただろう





増田「・・・ごめんな・・・」




俺の言葉が娘に届くことはない





残った力で、勾玉を握り締める





涙で霞んだ視界が、徐々に暗くなる








涙が枯れる頃には、俺は永遠の眠りについていた

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