act13-8 ページ24
西行法師(さいぎょうほうし)
あまり詳しくは知らないけど、確か遥か昔の歌人だったはず
母「現存する記録の中には、彼が歴史の裏の戦いに関わっていたとは記されていません」
やや目線を落としてそう言うと、すぐに視線を戻し私の目をしっかりと見つめた
母「ですが、西行法師様は間違いなく退魔の者です、私や西行の関係者がその証拠です」
お母様の言葉は、力強かった
西行法師様の退魔の力を受け継いでいることに、誇りを持っているのだろう
母「彼は誰よりも強い退魔の力を持っていたはずです、その影響で、彼と親しかった方々にもその強い力が与えられたのでしょう」
つまり、西行法師様や彼と親しい方々の子孫が、今の西行の家系の人達ということだ
「西行法師様と関わりがあったから、ここは『西行(にしゆき)神社』という名前なのですね？」
母「その通りです、ですが・・・」
お母様は困ったように私から目線を逸らした
母「実は、西行法師様ご本人の血族は、現代に一人もいません」
私は首を傾げた
じゃあ、この神社の方々は・・・
「お母様や神社の皆さんは、西行法師様ではなく、彼と親しかった方々の子孫ということでしょうか？」
母「そうです、西行法師様の血筋は、既に途切れてしまっていたのです」
とはいえ、現代の西行の関係者の退魔の力は、かつて皆さんの祖先が西行法師様の影響によって得たものを受け継いでいる
なので西行の名前が使われていることに違和感はない
ここまで話を聞いたけど、私は一切血筋の関わりがないんだよね
本当に偶然、強力な退魔の力を持ってしまっただけ・・・
「西行法師様は歌人として旅をしていたと、歴史書には書かれていたはずですが・・・」
母「妖魔との戦いはあくまで表の歴史に残らない、言うならば日の本の裏の歴史です」
もしかしたら西行法師様は、旅に出た後も、皆さんの知らないところで妖魔と戦っていたのかも・・・
母「退魔の力や妖魔など、裏の歴史を記録に残さないのは、退魔の者の古くからの掟のようなものです」
そのため、現代まで妖魔や退魔の力の存在は、日の本の歴史に残らなかったわけだ
母「もしかすると、記録に残っていないために私達が知らない事実がたくさんあるかもしれません」
そのほとんどがもう確かめようがないことを、何となく察した
西行法師様のこと、これまで続いてきた妖魔との戦いのこと
出来れば、もっと知りたいのにな・・・
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天照(プロフ) - さやかさん» 感想ありがとうございます！凄く嬉しいです！お掃除の手を止めてしまい申し訳ありません。ですがとても光栄です。こんなカオス極まりない小説ですが、これからも更新を楽しみに待っていただけると作者が泣いて喜びます。これからも応援よろしくお願いします。 (2019年8月16日 19時) (
レス) id: 2734c54e1d (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - はじめまして。お話に引き込まれてお盆の掃除がはかどりません！学生時代に好きだった小説を思い出しました。更新楽しみにしています。 (2019年8月16日 13時) (レス) id: f831f78169 (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - ぱなさん» 感想ありがとうございます！凄く嬉しいです！さ、最高ですと！？身に余る光栄でございます。凄いと言っていただいて感謝感激です。これからもどうぞ本作をお楽しみください。 (2019年8月15日 18時) (レス) id: 2734c54e1d (このIDを非表示/違反報告)
ぱな - お話が最高すぎて私の語彙力奪われて凄いしか出てきませんw (2019年8月14日 23時) (レス) id: b7efa85c18 (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - みかんタルトさん» いつもありがとうございます！手越さんに続いて増田さんも前世の記憶を取り戻しました。加藤さん、そして主人公の過去も近々判明するかと・・・。お気遣いありがとうございます。みかんタルト様も体調を崩さないようお気を付け下さい。 (2019年8月9日 18時) (レス) id: 2734c54e1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2019年8月6日 18時
