逢魔時 〜時を越えた絆〜

act4-3 2 ページ49

「・・・もし、迷惑でなければ、どうしてそのように考えたのか、理由を聞かせてもらえませんか？」


私がそこまで踏み込んでいいのか迷ったけど、やはり小山さんのことは知っておきたかった


彼の不安を少しでも癒すためにも・・・



小山「あー・・・、それは・・・」

増田「小山、ちゃんと説明しようぜ」

手越「だな、正直に言った方がいいと思う」

小山「・・・そうだな、聞いてもらっていい？」

「勿論です」


まだ少し話すのを躊躇っているのか、小山さんは一度顔を逸らして小さく息を吐いた


小山「・・・失望するかもしれない、けど・・・ちゃんと話すね」

「・・・はい」



ここまで自分を卑下する理由が、小山さんの話から明らかになるのだろう


彼が口を開くのを待つ









しかしそれより早く、別の声が耳に届いた








女性「巫女様！妖魔が現れました！」





反射的に立ち上がり、気配を探るため集中する




「・・・北の山の方です、行きましょう！」

小山「え・・・、Aちゃんも行くの？」

手越「こう見えて彼女、すっげー頼りになるんだぜ」

小山「そっか、・・・で、俺も行った方がいいよな？」

増田「・・・微妙」

小山「うう・・・」

「私は来て下さるとありがたいです、皆さんが一緒の方が心強いですから」

小山「Aちゃん・・・、ほんっとありがと！」


小山さんの声は震えており、今にも泣き出しそうだった



外に出て、妖魔が出現した場所に向かう




小山「Aちゃんのことは絶対に守るから！怪我なんかさせない！」

「頼りにしています」



そう答えた私に、小山さんは今日初めての笑顔を見せてくれた

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