act2-9 ページ21
「大禍時のこと、お父様からお聞きになりましたか?」
手越「聞いてるよ、最悪の災厄・・・、日の本を埋め尽くすほどの妖魔が現れるんだろ?」
「はい、私は先代の方々が行ってきたように、大禍時の発生を防ぐ為に尽力しております」
増田「それも・・・神主様から聞いてる」
「大禍時が近い影響か、邪悪な力が増し、妖魔も活発になり、より強くなっているように感じます」
手越「巫女であるAちゃんの身も危ない、だから神主様は俺達を護衛として向かわせたんだ」
「そのことはありがたいのですが、少し・・・不可解なことがあります」
増田「不可解なこと?」
私は、はい、と頷き、話を続けた
「大禍時を封じる退魔の力・・・、それが強い巫女を狙うのは妖魔側からすれば合理的です」
増田「だろうな」
「ですが・・・、今までこんなことはなかったのです、歴史書にも、大禍時によって先代の巫女様が危機に晒されたとは記されていません」
手越「それって・・・どういうこと?」
「そもそも妖魔は基本的に個で動いております、獣の狩りの様に団結して人を襲うことはほとんどありません」
妖魔の破壊行動は、生まれ持った本能の様なもの
人が息をするように、目的や理由なんてなく、目の前に何かあれば攻撃するのが妖魔というものだ
「ですが今回は・・・私が危険だとお父様は判断されました」
増田「妖魔が増えたり、強くなったりしたからじゃないのか?」
「邪悪な力に触発されて活発になることは過去にもありましたが、力が強くなったり、出現頻度が増えたりしたことはこれまで一度もありません、なのに・・・」
手越「今回はそれが起こってる・・・ってこと?」
「はい、・・・きっと今までの大禍時とは・・・違うのでしょう」
増田「その大禍時の影響で、妖魔にこれまでと違う変化が起こっている・・・?」
「可能性はあります、あるいは逆に、妖魔が大禍時を起こそうとしているのか・・・」
増田「本来目的を持たない妖魔が、大禍時を起こすという目的を持って動いている、ということですか?」
「そうです、なぜ大禍時を起こそうとしているのかは分かりません、仲間意識を持たないので仲間を欲している、ということはないでしょうが・・・」
手越「そう言われると確かに不可解だな」
増田「けどそれなら障害となるAちゃんを狙おうとするのは確実だ」
「・・・・・」
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天照(プロフ) - ゆうみさん» ありがとうございます!いつも読んでいただけて光栄です。展開が早くてついていくのが大変かもしれませんが、今後とも応援いただけると本当に嬉しいです。これからの更新も楽しみに待っていてください。 (2019年5月31日 19時) (レス) id: e770dcdb6d (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - レンカさん» ありがとうございます!投稿を楽しみにして下さり嬉しい限りです。気遣っていただけ手感謝感激です。これからも楽しんでいただけるよう更新頑張ります。どうぞこれからもよろしくお願いします。 (2019年5月31日 19時) (レス) id: e770dcdb6d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 毎日更新ありがとうございます!毎日楽しみにしています。移行後は更新頻度が多くなるとのことですが、とても嬉しいです!ですが無理なさらないようにしてください。これからも楽しみにしています! (2019年5月30日 21時) (レス) id: bea5fb83fd (このIDを非表示/違反報告)
レンカ(プロフ) - 天照さん!お疲れさまです!いつもいつも投稿を楽しみにしております!投稿頻度をあげるというのはとても大変だと思うので天照さんのペースで無理をせずに頑張って下さい!これからの投稿も楽しみにしています! (2019年5月30日 20時) (レス) id: 8cec4dd1ab (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - みかんタルトさん» ありがとうございます!いつも感想を下さり凄く嬉しいです!な、何と光栄なお言葉・・・!これからもみかんタルト様に楽しんでいただける作品を、全力で執筆いたします!これからもよろしくお願いします。 (2019年5月6日 18時) (レス) id: e770dcdb6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天照 | 作成日時:2019年5月5日 15時