4人は神様！？ 12

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トウコツ「まだだ・・・、まだ・・・俺は・・・」


言葉に心が籠っていない



こいつはもう、このままどうなってしまうのか気付いている・・・


悪足掻きだと分かっていても、サダメのため、止められないんだ・・・




頭部に、ひびが入りだした


巨大で鋭利な牙も、折れてしまっている




トウコツ「ウアアアアア―――――！！！」



口を開け、どうやって動いているのか、トウコツは俺に跳びかかってきた


口の中には、氷で出来た、小さくも鋭利な牙がびっしりと並んでいる



加藤「・・・・・」



俺はその攻撃を受けようと思い、動かなかった


勿論避けようと思えば簡単に避けられるし、炎を放てば仕留めることも出来る


だけどそれでは、こいつがあまりにも不憫だ


お互い、大切な人のために死力を尽くして戦った


その気持ちや決意は分かる、だから僅かでも、こいつに報いがあってもいいだろう


要するに、俺なりの同情だ







だが、最後の足掻きも、俺に届くことはなかった






口が噛み合う前に、頭を形成していた氷が音を立てて砕けた



氷の破片がぱらぱらと地面に落ちていく





トウコツ「・・・サダメ・・・、アリ・・・ガ・・・ト・・・」



崩れる寸前、トウコツはそう口にした






砕けた氷が辺りに散らばっている




それはやがて砂へと変わり、間もなく消滅した







加藤「・・・これが・・・お前の決意か・・・」



トウコツに対して、好意的な感情なんて一切ない


だけどこいつと戦い、意思の強さは感じた


だからほんの少しだが、奴を憐れむ気持ちはある



・・・もっとも、敵であるトウコツに、それ以上の感情を抱くことはなかったが









決着はついた



だけど戦いはまだ終わっていない





加藤「先代を・・・止めないと・・・！」



俺が受けたダメージは大きいが、それでも足を進め、その場を移動した






仲間達を探すために―――――

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