act25-13 2 ページ35
尚も大きく、強くなる風と闇
刀を構え、力一杯前に突き出す
それにより、遂にコントンが纏っていた闇を破った
コントン「何・・・！？」
風の力の籠った刀を振り上げ、全力で振り下ろす
コントンはそれを大剣で受け止めた
その瞬間、大剣に大きな亀裂が走った
バキン！と音を立て、大剣が砕ける
肩から腰にかけ、俺の刀はコントンの体を斬り裂いた
そして、刀に宿っていた風のエネルギーを爆発させる
俺が纏っていた突風、そして刀の風の衝撃により、コントンの体が地面を抉りながら吹き飛んだ
力を出しつくし、風が一気に収まる
倒れそうになったが、刀を地面に突き刺し、足に力を入れて何とか踏ん張る
疲労とダメージで満身創痍の体を必死に動かし、コントンの元に向かった
コントンは地面に突っ伏したまま動かない
体中から黒い砂が大量に吹き出ている
コントン「・・・青龍・・・」
手越「・・・俺の勝ちだ」
わざわざ口にしなくても、分かり切っていることだ
俺も、コントンも・・・
コントン「てめえに負けるとはな・・・」
手越「悪いけど、お前と話している時間はない、皆を探さないと」
コントン「・・・そもそもそんな時間なんて残ってねえよ」
その言葉の意味が、すぐに理解出来た
コントン「てめえらには姫を止められねえよ」
手越「それでも・・・俺達は戦う、最後まで諦めない」
コントン「・・・てめえには付き合いきれねえな、だがこれで解放される・・・、あばよ、青龍・・・」
僅かに目を開き、コントンは空を仰ぎ見る
コントン「じゃあな、サダメ・・・、またお前に会えて・・・良かった・・・」
コントンは笑みを浮かべ、そっと目を閉じた
直後、その体が黒い砂に変化し、さらさらと崩れ落ちる
程なく、黒い砂が跡形もなく消滅した
手越「・・・・・」
永い年月、幾度となく戦い続けてきた相手の消滅
勿論悲しくはないが、倒したことの喜びや高揚感もない
大切な人のために、コントンは戦った
俺達は互いに譲れない信念を持ってぶつかり合った
その勝敗が決しただけだ
痛みの残る傷だらけの体で、俺はその場を後にした
早く・・・皆と合流しないと・・・
皆・・・、無事でいてくれ・・・！
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天照(プロフ) - masugayaさん» 感想ありがとうございます！凄く嬉しいです！楽しんでいただけて光栄な限りです。最後まで全力疾走しますので、応援よろしくお願いします。 (2018年9月28日 23時) (
レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
masugaya(プロフ) - いつもハラハラしながら見てます！いよいよ終盤ですが、更新頑張ってください！ (2018年9月27日 23時) (レス) id: 35db361755 (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - カナンさん» いつもありがとうございます！凄く嬉しいです！お、お気に入りだとは・・・、身に余る光栄です。かなり長く続いてますが、物語も終盤です。最後まで応援よろしくお願いします。 (2018年9月17日 18時) (レス) id: e770dcdb6d (このIDを非表示/違反報告)
カナン - 天照さん、続編おめでとうございます！私は、占ツクは、読む専なんですが、その中でも、かなりお気に入りの一作です！これからも頑張ってください！ (2018年9月16日 21時) (レス) id: 054a5fec07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2018年9月16日 18時
