act25-11 ページ30
〜加藤side〜
炎を纏った矢と冷気を纏った水晶がぶつかり、白い煙が辺りに立ち込める
トウコツがこちらに向けて手を翳しているのが、かろうじて見えた
数発の氷柱状の氷が、煙を突っ切ってこちらに向かってくる
手を前に翳して炎を放ち、氷を溶かしてそのままトウコツを攻撃した
トウコツは氷で盾を作るが、俺の攻撃はそれさえも溶かしてトウコツに命中した
トウコツ「く・・・」
炎を受けて後方に飛ばされるトウコツの体
しかしその目は、真っ直ぐ俺を睨みつけていた
加藤「！」
4つの水晶が、四方から俺を狙っていた
次には水晶から雪の様な、しかし強固な弾丸が放たれた
地を蹴ると同時に翼を広げ、上空へ飛翔する
雪の弾丸同士が激突し、轟音と爆風が広がる
矢を番え、地上のトウコツを狙った
トウコツの周りに水晶が戻り、奴の突き出した手と水晶から、冷風が放たれる
強大な吹雪となったトウコツの攻撃を、俺は奴を狙ったまま周囲に炎の渦を発生させることで勢いを抑える
俺の手から離れた矢が、真っ直ぐトウコツに向かう
トウコツの掌から冷気と共に、氷の結晶を模った塊が放たれた
矢が氷にぶつかるが、まだ威力は落ちていない
防ぎきれなかった氷の結晶が俺の体にかすり、傷をつけていくが、構わず炎に意識を集中する
トウコツ「チッ・・・！」
矢を止めることが出来ないと判断したのか、トウコツは攻撃を中断し両腕を交差した
俺の放った矢が、トウコツの腕を貫く
トウコツは一瞬苦悶の表情を見せたが、刺さった矢を無理矢理引き抜き顔を上げた
傷口から黒い砂が出ている
トウコツ「・・・負けられない、サダメのためにも、俺は・・・」
呟くような声だったが、その言葉は力強く、空にいた俺にも聞こえた
トウコツの周りに、冷気を纏った風が渦巻く
トウコツ「・・・朱雀、お前も俺と同じ四神、だから姫のために戦うお前の情感、理解出来る」
加藤「・・・・・」
トウコツ「これは・・・お前との因縁じゃない、サダメのために勝たなければならない戦い」
加藤「負けられないのは俺も同じだ、Aのためにも、お前や先代を止める」
トウコツ「止められる・・・ものか・・・！」
俺を見据えるトウコツの瞳が、赤く光った気がした
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天照(プロフ) - masugayaさん» 感想ありがとうございます！凄く嬉しいです！楽しんでいただけて光栄な限りです。最後まで全力疾走しますので、応援よろしくお願いします。 (2018年9月28日 23時) (
レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
masugaya(プロフ) - いつもハラハラしながら見てます！いよいよ終盤ですが、更新頑張ってください！ (2018年9月27日 23時) (レス) id: 35db361755 (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - カナンさん» いつもありがとうございます！凄く嬉しいです！お、お気に入りだとは・・・、身に余る光栄です。かなり長く続いてますが、物語も終盤です。最後まで応援よろしくお願いします。 (2018年9月17日 18時) (レス) id: e770dcdb6d (このIDを非表示/違反報告)
カナン - 天照さん、続編おめでとうございます！私は、占ツクは、読む専なんですが、その中でも、かなりお気に入りの一作です！これからも頑張ってください！ (2018年9月16日 21時) (レス) id: 054a5fec07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2018年9月16日 18時
