4人は神様！？ 11

act23-1 ページ13

「ここ・・・だよね？」


誰に対してでもなく疑問を口にする







かつて人間界への道が開いた場所


そこにそびえる、空洞のある巨大な岩壁


NEWSの4人はこの空洞から地界に行けたみたいなことを言ってたけど・・・




空洞の中に入ってみても、何も起こらない


もうこちらから地界へはいけないのかな・・・？


サダメさんに頼もうにも、彼女を呼ぶ方法もないし・・・




今のまま・・・襲ってくる地鬼を倒してるだけでは、何も変わらない気がする


こっちから地界に・・・先代さんのところに行かないと・・・！




・・・とはいえ、その手段が分からないから行き詰まってるんだけど・・・









手越「Aー！」



声に反応して振り返ると、祐也がこちらに駆け寄ってきていた



「祐也、どうしたの？」

手越「Aを見かけたから、Aこそ、ここで何を？」

「ここで一度、地界への道が開いたんだよね」

手越「うん、この空洞に闇の渦が出来て、そこを通ったら地界に行けたんだ」


祐也は空洞の中に手を伸ばし、くるくると渦巻くように腕を回した


手越「地界に行きたいの？」

「うん、いつまでも地鬼を止めているだけじゃ何も変わらないと思うから、こっちから先代さんのところに行ければ何か変わるかなーって・・・」

手越「・・・確かにそうだな、まずは先代のところに行かないとどうにもならないよな」


空洞を眺めるけど、やっぱり何も起こらない


私達は宮殿に戻ることにした








「・・・街は大丈夫かな・・・？」

手越「え・・・」

「最近街に行ってないから、心配で・・・」


まだ私を非難している街の人は多い


皆さんに会うのが・・・怖かった


だけど皆さんが傷ついたり、危険な目に遭ったりするのはもっと怖い


手越「今は・・・大丈夫だと思う」

「今は？」

手越「最近、地鬼の襲撃がないんだ」

「・・・そう・・・なんだ・・・」



地鬼が襲ってこないのはいいことなのに・・・




私も祐也も、それが嵐の前の静けさの様に感じ、胸騒ぎがしていた

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