4人は神様！？ 10

act22-2 ページ39

「慶一郎、今あっちで・・・」


遠くに見えた光を知らせようと声をかけた直後、その場にいる全員が分かるほどの大きな光が辺りに広がった



「・・・・・！？」

小山「上だ！」



空から落ちてくるそれは、流れ星のような神秘的なものではない


見上げる限りは小さく見えるが、徐々にこちらに近づいてくるのが分かる


炎を纏った隕石の様だ




それはここから遠くの自然地帯に落ち、爆発の様な轟音が響いた








「な・・・何、今の・・・」

小山「さっきの光と関係が・・・？」



するとまた、辺り一面を光が包み込んだ


光が収まって上を見ると、またも隕石の様な物が落ちてきている



今度は少し近くに落下し、先程よりも大きな音と衝撃が伝わってきた









先代「よう、久しぶりだな、A」






懐かしいその声は、私の心を恐怖で埋めた



こちらに近づく足音



それが耳に届く度に、体の震えが大きくなる




恐る恐るそちらを向くと、見知った姿がそこにあった




「・・・先代さん・・・」



咄嗟に慶一郎が私の前に出る


先代さんは足を止め、不敵な笑みを浮かべて私達を眺めていた



小山「今のは・・・先代の攻撃か？」

先代「私というか地界だな」

「地界の人達を・・・貴女が無理矢理戦いに巻き込んでいるんですよね・・・」

先代「何が悪い？私は地界の姫だぞ、地界の連中は私の道具同然だ」

「・・・酷い・・・」

小山「地界も天界も・・・お前の私物じゃない！」

先代「なら私を止めるか？無理だな」






先代さんは右手を上げ、パチン！と指を鳴らした





刹那、辺りを覆う光がまた発生した


空から落ちてくる隕石の様な物が、今度は別の方角の自然地帯に落ちた




先代「見たか？その気になればここを攻撃しててめえらをぶっ飛ばせる」

「止めて！先代さん！」


先代さんは私達に背を向け、少し歩いた


そして、振り返って底意地の悪い笑みを見せた







先代「止めてほしかったら、お前一人で私のところに来い」






私は言葉を失い、街の人達はざわついた



先代「てめえらも消されたくなかったら天界の姫を差し出せ」


街の人達にそう告げ、先代さんはその場を立ち去った



先代「南東の広場で待っていてやるよ」



最後に、そう言い残して・・・









街の人達を見ると、全員の視線が私に向けられていた



何人かが、私に近づいてきている





その時、慶一郎は私の手を引き、宮殿まで走った

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