act21-7 ページ15
朝、部屋の扉が叩かれたので、開けて外を確認した
扉の前に、シゲアキが立っていた
加藤「A、ちょっと付き合ってもらっていいか？」
「いいけど・・・、どうかしたの？」
加藤「まあな、・・・じゃあ、外で待ってる」
シゲアキは宮殿の外に向かった
私も支度をして、部屋を出る
外に出ると、宮殿の門に凭れるようにしてシゲアキが待っていた
「お待たせ！」
加藤「応」
シゲアキが足を進める先に、私もついていく
「どこに向かってるの？」
加藤「・・・朱雀の里」
「え・・・」
天界の南にある、朱雀の一族が暮らす里
けれどシゲアキは、朱雀の仲間達から疎外され、仲違いしている状態だった
そのこともあり、どうして朱雀の里に向かうのか疑問に思った
「朱雀の里で・・・何かあったの？」
加藤「風の便りで知ったんだけど、朱雀の奴らも、街の人達みたいにAを侮蔑してるみたいなんだ」
「仕方ないよ、そう思われても無理もない状況なんだから・・・」
加藤「だけど、Aは里を救ってくれた、それなのに恩義を感じるどころか卑しむなんて、そんなの鼻持ちならねえ」
「・・・それで、何を？」
加藤「朱雀の連中を説得してくる」
「で、でも、シゲアキは朱雀の皆から良く思われてないんでしょ？いいよ、無理しなくて・・・」
加藤「俺は嫌なんだよ、お前は頑張ってるのに・・・、何で苦しまなきゃならねえんだ！」
「シゲアキ・・・」
加藤「街の人達皆を説得出来なくても、せめて同族の奴らには分かってもらいたい」
その決心が強いことが、シゲアキの言葉から、前に進む姿から伝わってくる
本当は彼だって、里に向かうのは不安なはずだ
それでも私を心配して、そう決意してくれた
「ありがとう、シゲアキ、私も出来る限り協力するね」
加藤「・・・応、無理はするなよ」
街を通っている時にも、皆の蔑むような視線が痛かった
だけどシゲアキが一緒だったから、辛くはなかった
朱雀の里に限ったことじゃないけど、天界の東西南北の端にある里まで、本当に遠い
朝早く宮殿を出発しても、着くのは昼過ぎだ
途中、何度かシゲアキが「疲れたか？」と心配して聞いてきた
その度に「大丈夫」と答えて足を進める
ようやく、里の前の自然地帯まで来た
ここを抜ければ、朱雀の里だ
木々をかき分け、私達は進んだ
目の前に広がる断崖絶壁
私達は、朱雀の里に到着した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 59人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
天照(プロフ) - カナンさん» ありがとうございます！凄く嬉しいです！先代の卑劣な攻撃に立ち向かう主人公とNEWS（と出来れば作者アホテラス）をこれからも応援よろしくお願いします。今後とも楽しんでいただけるよう頑張ります。 (2018年8月7日 19時) (
レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
カナン - 2回目のコメントですが、地界の姫が、先代さんだったのは、びっくりしました！これからも、頑張ってください！ (2018年8月6日 20時) (レス) id: 054a5fec07 (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - raimuさん» ありがとうございます！凄く嬉しいです！こ、光栄の極み・・・！感謝感激です。これからも作品を楽しんでいただけるよう、更新頑張ります。今後とも応援よろしくお願いします。 (2018年7月30日 19時) (レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
raimu(プロフ) - ほんとにこのお話が大好きです！天照さんの作品すべて読ませて頂きました！文章力がほんとにほんとにすごくて世界観に引き込まれてしまいました、、、何も無い日はこの小説読むぞって決めてずっと読ませて頂いています笑今後の展開期待しています！がんばってください！ (2018年7月29日 22時) (レス) id: 9946391578 (このIDを非表示/違反報告)
みかんタルト - 天照さん» いえいえ！ いえいえ、そんな、私ごときが･･･ 語彙力が宇宙旅行に行ってしまい帰って来ないような((語彙力が超低い))私の感想にご丁寧に優しくコメントを返して下さる天照様に感謝をしまくりです。。。ありがとうございますm(_ _)m (2018年7月20日 23時) (レス) id: 40273d31c4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：天照 | 作成日時：2018年7月12日 20時
