act14-17 ページ42
〜小山side〜
その光景は、あの時望んでも、叶わなかったもの
不可能だと思っていた事
それを目の当たりにして、俺は言葉が出なかった
大波を押し返すように、複数の盾が阻む
ここに集まった玄武達は、あの時以上の人数だ
小さい子供だっている
誰もが・・・逃げだそうともしないし、恐れてもいない
皆を鼓舞して、想いを繋いだのは・・・たった一人の女の子の強い思いだった
彼女が声をかけると、皆は自信に満ちた表情をする
子供達も、彼女の言葉に元気よく応えた
皆の想いを体現するように、複数の盾が一つになり、巨大な盾に変化した
「・・・大丈夫、皆で力を合わせれば・・・」
そう言って彼女は強く願いを籠めていた
あの子が・・・やったのかな・・・？
大きな盾は、少しずつ波を押し返していく
あの時・・・俺がもっとしっかりしていれば・・・今みたいに里を守れていたのかな・・・？
今の俺に・・・皆の想いに応えられる自信がない
皆の想いを、蔑ろにし続けてきた
そんな俺に・・・絆なんて、おこがましい
・・・どうすればいいか・・・分からない・・・
「もう一人で苦しまないで下さい、私も・・・皆さんも・・・貴方のことを信じていますから」
彼女は俺にそう言った
玄武の皆もその言葉に頷く
それが心からの想いなんだって・・・伝わってくる
『繋がった絆を・・・手放しちゃ駄目ですよ・・・』
そんな彼女の言葉を思い出す
・・・そうだ・・・
目を逸らしていて・・・ずっと・・・気付かなかった・・・
絆は・・・今までずっと失われてなんていなかったんだ
皆はこんな俺を・・・信じ続けていてくれたんだ・・・！
皆の声に気付かないふりをして、現実から逃げていた・・・
皆はずっと・・・俺を支えてくれていたのに・・・！
やっと思い出した、本当に大切なことを・・・
大切な仲間達の絆を繋いで・・・どんな困難も、一緒に乗り越えたい
今の彼女が、そうしているように
皆が手を取り合い、助け合う姿こそ、俺が本当に望んだことだったんだ・・・
今なら分かる
彼女は・・・俺が望んでいた姿だ・・・
俺が憧れていた・・・皆を繋ぐ存在だ・・・
ありがとう、皆の気持ちを伝えてくれて
もう迷わない、俺も皆と一緒に戦う
だからもう少しだけ・・・力を貸して！
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天照(プロフ) - 久瑠実さん» ありがとうございます！凄く嬉しいです！しばらく更新出来ず申し訳ありません。これからまた頑張ります。 (2018年5月6日 18時) (
レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
久瑠実(プロフ) - 更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年5月6日 10時) (レス) id: ce7da4087f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2018年4月17日 19時
