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act13-15 ページ16

扉を開け、懐かしい風景に思わず感動した



本当に・・・あの時のままだ・・・




私は大きなカーテンを開け、外を眺めた


もう見ることが出来ないと思っていた、ここからの景色




その日は緊張が一気に解れたため、ベッドに入ってそのまま眠ってしまった






それからは、本当に以前と変わらない毎日を過ごした


今なら分かる、この何気ない日常が、とてもかけがえのない時間なんだって・・・







ある日、私はティアに、キセキさんが呼んでいると伝えられ、彼女の元に向かった


キセキさんは宮殿の敷地内の長椅子に座り、私を待っていた




キセキ「お呼びしてすみません、Aさんに・・・お願いがあるのです」

「お願い?私にですか?」

キセキ「はい、きっと貴女にしか出来ないことだと思います」


内容が気になり、私はキセキさんの話の続きを待った


キセキ「貴女は・・・祐也さんと貴久さんを救ってくれたのですね」

「え?」

キセキ「お二人は以前にも増して明るくなりました、・・・抱え込んでいた闇を払拭したみたいに」

「それは・・・二人が一歩を踏み出したからで、私は何も・・・」

キセキ「そんなことありません、お二人がAさんのことをとても信頼していることが、私には分かります」

「キセキさん・・・」

キセキ「Aさん、お願いします、どうか・・・慶一郎さんとシゲアキさんのことも・・・救ってあげて下さい」

「!?」


キセキさんのお願いは、思いもよらないものだった


キセキ「彼らはまだ・・・心の闇を抱えたままです、このままでは、苦しみから解放されることはないでしょう・・・」

「ま、待って下さい!二人とも私のことを嫌っているのに、私が二人を助けるなんて・・・」

キセキ「出来ます、貴女なら・・・、いえ、きっとAさんにしか出来ません」


どうして確信したようにキセキさんがそう言うのか、私には分からなかった


自信はないけど、もし小山さんと加藤さんが本当に苦しんでいるのなら、助けたい


「わ、分かりました、頑張ります」

キセキ「ありがとうございます」


キセキさんは立ち上がってお辞儀をし、その場を後にした





頑張る、と言ったものの、何をすればいいのか分からない





小山さんと加藤さんが私を嫌っているのは分かってたから、迷惑をかけないために関わらないようにしていた







けど本当は、二人と仲良くなりたいって、ずっと思ってる・・・









act13 end

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天照(プロフ) - 久瑠実さん» ありがとうございます!凄く嬉しいです!しばらく更新出来ず申し訳ありません。これからまた頑張ります。 (2018年5月6日 18時) (レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
久瑠実(プロフ) - 更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2018年5月6日 10時) (レス) id: ce7da4087f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天照 | 作成日時:2018年4月17日 19時

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