act3-15 ページ45
増田「間一髪だったな」
「！」
声の主は、増田さんだった
増田さんは迫ってきていた地鬼の前に立ち塞がると、私に背を向けたまま話しかけた
増田「無茶したい性格なのか知らねえけど、勝手なことされたらこっちも迷惑なんだよ」
「・・・ごめんなさい・・・」
私自身、自分の軽率な行動を反省している
いつも・・・迷惑かけてばかりだ・・・
増田「・・・ここは俺が何とかするから、じっとしてろ」
「え？」
あれだけの地鬼を、一人で！？
「き、危険です！あんなにたくさん・・・、他の皆さんを呼びましょう！」
増田「必要ねえよ」
増田さんはあっさりと返すと、一歩前に出た
増田「確かに数は多いが・・・、この程度なら俺一人で十分だ」
増田さんは両手を広げるように、少しだけ上げた
彼の両手に、サーベルの様な反りの入った片刃の短刀が一本ずつ収まった
双剣・・・と表現するべきだろうか
右手に持った短剣を前に突き出す
すると、短剣に電気が纏わりついたように、薄く光り出す
刃の切っ先から、パチパチと電気の光が見える
地鬼達が一斉に増田さんに向かって走ってきた
私を追ってきた時よりもややスピードが速い
しかし増田さんは動じず、地鬼を見据えていた
次の瞬間、短剣から物凄い勢いで電気が放出された
それは激しい光と音を伴っており、私は思わず目を閉じて耳を塞いだ
ゆっくり目を開けると、あれだけいた地鬼が、もう数えられるくらいにしか残っていなかった
増田さんは地を蹴り、地鬼の懐に入った
双剣を素早く振るい、地鬼を斬りつける
残った地鬼を、増田さんは瞬く間に倒していった
私は言葉を失い、その様子をただ眺めていた
最後に残った地鬼が、増田さんに跳びかかる
地鬼が腕を振り上げた瞬間、その巨大な体の腹部に、増田さんは短剣を突き立てた
間髪入れずに短剣から放電し、地鬼の体を電気が蝕む
短剣を抜くと、地鬼は後方に倒れ、砂に変化して消滅した
その強さ、そして鮮やかな戦いに、私は目を見開いていた
祐也と共に最前線を任されるのも、疑いようがないほど納得した
増田さんは双剣を消すと、振り返って私に近づいてきた
風神さえも強さを認める、その人は―――――――
増田「な？一人で大丈夫だっただろ？」
―――――――雷神だった
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天照(プロフ) - チェルシーさん» 感想ありがとうございます！凄く嬉しいです！前作から読んでいただき感謝感激です。今後とも楽しんでいただけるよう更新頑張っていきます。 (2018年1月30日 19時) (
レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
チェルシー(プロフ) - 幻想戦歌も毎日更新楽しみで終わったとき悲しかったけどこの作品も凄く面白いです！毎日更新楽しみです！ (2018年1月29日 20時) (レス) id: 5dcb618811 (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - はーみゃんさん» 感想ありがとうございます！凄く嬉しいです！大好きと言っていただけて光栄です。これからも更新頑張ります。 (2018年1月27日 19時) (レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
はーみゃん(プロフ) - 初めまして。前作から読ませていただいてます。天照さんの作品大好きです！これからも更新楽しみにしています^ ^ (2018年1月26日 20時) (レス) id: dfbb8d508c (このIDを非表示/違反報告)
みかんタルト - 天照さん» いえいえ！！ もう新作をめっちゃ楽しんでます！！ (2018年1月15日 12時) (レス) id: 40273d31c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2018年1月3日 13時
