幻想戦歌10

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タカと祐也が心配だけれど、焦っても事態が良くなる訳じゃない



今は、ジャニーズがアルスの居場所、『漆黒の深淵』を見つけてくれるのを待つしかない






私は慶の神社で時間を過ごしていた



猫ちゃん達に癒される





小山「A、怖くないの？」

「そりゃあ少しは不安だけど、でもやるしかないよ！二人を助けるためにも」

小山「・・・強いね、Aは」

「私が強くいられるのは、慶や皆が一緒にいるからだよ、一人じゃちっぽけで・・・何も出来ないよ・・・」

小山「A・・・」

「ありがとう、慶、慶がいてくれて・・・本当に嬉しい」

小山「・・・・・」



突然、慶は私の腕を引いて、抱きしめた


驚きのせいか、鼓動が早くなる



「慶・・・？」

小山「俺は・・・Aを失うのが・・・怖い」

「・・・・・」

小山「Aがいなくなった時、目の前が真っ暗になって・・・、Aに会えないくらいなら・・・このまま死んでもいいとさえ・・・思った・・・」

「・・・ごめん」

小山「俺が今ここにいるのは・・・Aがいるからだよ、人柱にされそうになった俺を、Aは助けてくれた、手を引いて・・・暗闇から救い出してくれた」

「・・・慶・・・」

小山「ごめんね、情けなくて・・・、俺はAがいなきゃ何も出来ないほど・・・貧弱だ」

「そんなことない、慶は・・・強いよ」


命を懸けてまで、私達を助けようとしてくれた


自分が辛い時だって、私を支えてくれた


だから私も・・・立っていられたんだよ・・・



小山「だけど、これだけは約束する」

「？」

小山「Aは・・・必ず守る、何があっても、この命に代えても」

「慶・・・」


私は慶の背中に手を回し、強く抱きしめた




「・・・一緒に帰ってこよう、皆で・・・一緒に」

小山「うん、絶対に」





優しく包み込んでくれる慶の温もりに、私はしばらく体を預けた

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