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yk「……ころさないの」
その問いかけは想像よりも遥かにか細くこぼれ落ちた。
ふたり寝転んだ真っ白い花の隙間から、どうでもいいように彼女は笑う。
「わたし、やきに言わなきゃいけないことがあってね」
「うん」
「だから生きて帰ろうとおもって、でもやきはここにいるから、もういいの」
シルクのような嘘が濁る。彼女が普段、ポケットに手を入れて歩くところなんて見たことがなかった。
「でもわたし、言わなきゃいけなかったこと、もう言う資格ないんだ」
「じゃあ、ぼくの言わなきゃいけないこときいて」
「……なぁに、それ」
「すき」
「……やだ」
「なんで？」
「だめだもん」
「いいよ。もう、ばればれ」
無理やりその手を引いて掴む。抱き寄せた彼女からはやっぱり、濃い血の匂いがした。
散った花弁と一緒に、彼女のポケットから何か金属製のものが落ちる音がする。けれどそんなのどうでもよくて、今はただ震える身体を包み込んだ。
「あー、変な匂いする」
「なんの毒……？」
「おしえられてもわかんないでしょ」
固く繋いだ手が痺れる。酷く身体が暑くて、痛い。痙攣する足を絡ませて、混ざった吐息をまた吸い込んだ。
「ね、やき……わたしも、だいすき」
am.0:01 花に、色が着く。
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fool
愚か者。馬鹿者。
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すいみん。(プロフ) - こんな夜に死ぬ程泣いてしまいました。起きる頃には目が腫れていそうです。背景描写や細やかな心情描写が繊細で儚いのに粘っこく心に残る小説でした。解像度も高く本当に言ってそうorやってそうな行動ばかりで脱帽です。無理なさらず更新頑張ってください！！ (1月13日 23時) (
レス) @page20 id: f12e90341c (このIDを非表示/違反報告)
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