第五十六話「異常なほどの拒絶」 ページ7
ノックもせずに、ある人物がやって来たからだろう。容姿を見ようとしたのに、コネシマやショッピ、ゾムなどが隠すように前に出るから見れなかった。
「みんな、なんか慌ててない？どうかしたの？」
声色的にきっと女。それにタメで話しているということは、大体予想がつく。けれど、何故みんな警戒しているんだ？別に彼女なら、警戒する必要もないのでは？
「何でもない。それより何の用だ。もうすぐホームルームだ。」
初めて、そんなに冷たい声を聞いた。彼は、グルッペンは同じ趣味を持つシャーロットを気に入っているのか、あまり怒鳴らないし叫ばない。逆に、割れ物を扱うように優しい声をしている。
そんなグルッぺンが静かに憤怒している。それが不思議で仕方なかった。
「もう！すぐそんな寂しいこと言って！まあいいわ。本当にホームルームの時間だし。じゃ、昼休みにね！」
案外、諦めが良いのか彼女はすぐに生徒会室を出た。緊迫した空気が一瞬で解ける。隠してくれた面々はどんな顔をしていたんだろうと覗けば、苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
『…大丈夫？』
心配するように声をかければ彼らはハッとして振り返った。私の存在も忘れるくらい、嫌だったの…？
「大丈夫っすよ。A様は大丈夫でしたか？」
ショッピはいつでも私を優先する癖があるようで、今も自分の顔色の悪さに気付いていない。
『私は大丈夫よ。ショッピにコネシマ、ゾムの方が大丈夫じゃないわよね？顔色が悪いわ』
「時間が経てば元に戻るから大丈夫やで…。」
いや、無理すんな。声が無理してんだよ。なんてことは言わない。私はシャーロット。このゲームの悪役令嬢だ。
『無理をしてはいけませんわ。皆さん、気分が悪いのであれば休んでいた方がいいですわ。』
けれども同情くらいする。そんなに気分が悪くなるほど会いたくない相手をしていたのだ。少しくらい休んでもいいだろう。
「いやでも授業…」
「一限目は世界史です。エーミール先生には事情を説明しておきますから、大丈夫ですよ。」
「…すまん。」
反対する気もないから気が削がれるってどういうこと？あの様子だと彼女は毎日訪れているんだろう。精神的にもキツかっただろうに。
「すまない。ありがとう、A」
『構いませんわ。』
風邪を引いた時は毎日見舞いに来てくれたのだ。これくらいしないとバチが当たる。
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loW(プロフ) - あまねさん» ありがとうございます。 (8月8日 22時) (
レス) id: ae4054d4f7 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - はあもうさいこーかよあいしてます (8月8日 14時) (レス) @page11 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
loW(プロフ) - 春千瑠さん» そのように言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。 (2023年4月13日 21時) (レス) id: ae4054d4f7 (このIDを非表示/違反報告)
春千瑠 - さいっっこぉぉ！！！応援します！これからも無理せず更新頑張ってください！ (2023年4月13日 19時) (レス) @page11 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
loW(プロフ) - ミミックさん» そのように言っていただけて嬉しいです。これからも気ままに更新しますので、どうぞよろしくお願いします。 (2023年4月4日 23時) (レス) id: ae4054d4f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：loW | 作成日時：2022年10月29日 18時
