第五十五話「久し振りの登校」 ページ6
貴方 視点
「A様、無理してませんよね？」
『当たり前じゃない。逆に、寝過ぎて退屈していたのよ。』
熱を出してから六日。やっと平熱に戻ったのでショッピとコネシマと共に私は学校に向かっていた。熱を出していた頃はメインキャラやサブキャラがお見舞いに来てくれた。その時に学校の事は聞いたので退屈はしなかった。
『それにしても、特待生なんて凄いわね！ショッピ！』
熱が出ていた時はマトモに話せなかったので今話す。私もコネシマも、特待生にはなれなかった。家にいる間、ショッピは勉強ばかりしていたと言う。やっぱりメインキャラと通いたかったんだろうな。
「A様にそう言って貰えて嬉しいです。」
本作ではあまり笑わないショッピだが、生活が変わったのか感情表現は豊かになった。今も推しが増えるような笑みをしている。
『チーノも特待生のようだけれど、他にはいないの？』
さりげなく、ヒロインの情報を聞き出す。そのままなら、ヒロインも特待生として入学している。私は少しでもヒロインと彼らを引き合せる。それが今の役目だ。
「あー、おったけどなんか変な奴でしたわ！な、ショッピくん！」
「そっすね。俺、ああいう女は嫌いっす」
……あれ？印象が最悪だぞ？目をパチクリとさせてしまう。おかしい。どうしてここまでヒロインに嫌悪感を抱いているんだ？
『そ、そうなの？でも、特待生なんだからきっといい子のはず…！』
「甘いっすよ！A様も会ったら分かりますって！」
コネシマがここまで言うとは相当である。ヒロイン、お前私がいない間に何したんだ？
『ヒロイン、ね…。』
「なんか言いました？」
『なんでもないわ。』
もしかしたら、物語が変わっている？いやでも、そんな事があるはずが無い。転生したのは私だけ、の筈だ。ヒロインがそのままなら、何も、何も変わらないはずだ。
「A！熱下がったん！？」
『ええ、皆さんがお見舞いに来てくれたお陰で』
ホームルームまで時間があったので生徒会室に寄ってみれば、メインキャラが全員いた。容姿ゆえに色んな人に絡まれるから、限られた人しか入れない生徒会室は過ごすには最適なんだろう。
「あまり、無理はするなよ」
『分かっておりますとも。』
グルッペンはあの日からよく心配している。まあ、熱出すなんて久しぶりだったもんな。
「おはようございまーす！」
けれども、そんなほのぼのした空気が一変した。
第五十六話「異常なほどの拒絶」→←第五十四話「ある女の妄想」
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loW(プロフ) - あまねさん» ありがとうございます。 (8月8日 22時) (
レス) id: ae4054d4f7 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - はあもうさいこーかよあいしてます (8月8日 14時) (レス) @page11 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
loW(プロフ) - 春千瑠さん» そのように言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。 (2023年4月13日 21時) (レス) id: ae4054d4f7 (このIDを非表示/違反報告)
春千瑠 - さいっっこぉぉ！！！応援します！これからも無理せず更新頑張ってください！ (2023年4月13日 19時) (レス) @page11 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
loW(プロフ) - ミミックさん» そのように言っていただけて嬉しいです。これからも気ままに更新しますので、どうぞよろしくお願いします。 (2023年4月4日 23時) (レス) id: ae4054d4f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：loW | 作成日時：2022年10月29日 18時
