第二十五話「再会」 ページ28
ウンウン唸っていると横から手が伸びた。
『おや〜？』
ハル「あれ、Noraさん？」
最近、何かと縁のある彼はらだおくんもぐっちくんも選んでいないチーズを手に取った。
『渋谷さん、こんにちは〜』
ハル「こんにちは。Noraさんもらっだぁさん達とお買い物ですか？」
『はい〜。買い出しですよ〜。渋谷さんもですか？』
ハル「はい。僕はKNRと、おじじとの忘年会で」
その言葉を聞いた瞬間、身体が少しだけ冷えていくのを感じた。
らっだぁ「…ぐちつぼ、チーズそれでいいから早く帰るぞ」
その理由を知ってるらだおくんは、少しでも早くこの場から立ち去ろうとしていた。
ぐちつぼ「はぁ？急になんで…」
チラッと、ぐっちくんが私を見た。大丈夫だよ、と伝えるように微笑んだのだが、顔色が変わった。…逆効果だったかなぁ。
ぐちつぼ「了解。Noraちゃんは先に行こ。らっだぁが会計済ましてくれるから」
『…ごめんね、色々』
らっだぁ「いいから。渋ハルさん、ではまた。」
『ポップアップストア、楽しみにしてます』
ハル「…はい。Noraさんにらっだぁさん達も、良いお年を」
『良いお年を〜』
礼だけして、私達は逃げるようにその場を去った。
おじじ「あれ、ハルちゃんどうしたの？」
ハル「…おじじってさ」
おじじ「うん」
ハル「Noraさんになんかした？」
おじじ「……え？」
狭いスーパーの中を器用に、私がぶつからないようにぐっちくんは小走りで私の手を引いてる。
ぐちつぼ「何かあったのかは聞かないよ」
『え？』
ぐちつぼ「らっだぁがあんな風に言ったってことは、嫌なことなんでしょ？だから無理に聞かないよ」
『そっか』
ぐっちくんは優しい人だ。こういう時、普通なら聞くのに。
らっだぁ「もっと先にいて良かったのに」
案外早く終わったのか、らだおくんは直ぐにやってきた。
『来なさそうだったから、いいかなって。ありがとね、らだおくん』
隣に立ったらだおくんに感謝を述べる。それでもらだおくんはいつも通りだ。
らっだぁ「別に。Noraは実際に会って勧誘されるのが嫌なんだから、仕方ないじゃん」
『…そうだね。』
おじじが嫌いな訳では無い。CRが嫌いな訳では無い。勧誘が嫌いな訳では無い、と言ったら嘘になる。
けれど私はどうしても、実際に会って勧誘されるのがとてつもなく嫌いだった。
第二十六話「彼女について」 / らっだぁ→←第二十四話「買い出し」
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シーク(プロフ) - miiiimyeeさん» ありがとうございます。これからも気長に投稿致しますので、よろしくお願いします。 (2022年1月24日 2時) (
レス) id: 91eb3b47ba (このIDを非表示/違反報告)
miiiimyee(プロフ) - 一気見してしまいました！今後も楽しみにしております！ (2022年1月23日 19時) (レス) @page29 id: 78df5c06aa (このIDを非表示/違反報告)
シーク(プロフ) - ラピスさん» ご指摘ありがとうございます。早急に直したいと思います。 (2021年12月30日 16時) (レス) id: 91eb3b47ba (このIDを非表示/違反報告)
ラピス(プロフ) - 五円札になってますよ(ｺｿｯ) (2021年12月30日 8時) (レス) @page17 id: 2aba3889f7 (このIDを非表示/違反報告)
シーク(プロフ) - 名無しのpさん» ありがとうございます。頑張ります。 (2021年11月21日 0時) (レス) id: 91eb3b47ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：loW | 作成日時：2021年11月19日 22時
