第四十三話「ヒロインと言うキャラ」 ページ44
『ただいま。』
「おかえりなさいませ、A様。」
勧誘した後、暇だからと全員家に来る事になった。因みに明日は休みだ。入学式の翌日が休みとはこれ如何に。
「あ、Aさんやん。おかえりなさい〜」
ショッピは当然の如く出迎えてくれたが、彼がいるとは驚きだ。
『来ていたのね。いらっしゃい、チーノ』
「お邪魔してます〜。大先生もおるやん!あんな!」
私の横を抜けて大先生の元へ走る彼は身長のせいで大人びて見えるはずなのにすっかり年下にしか見えない。
彼、チーノはメインキャラだ。
ぐるぐる眼鏡に天パ。ロケットペンダントにサスペンダーと、何とも怪しい格好をしているが瞳は琥珀だしロケットペンダントには思い出の写真が入っている。根は優しいので仲間内ではその真面目さを弄られることが多い。
チーノは街で商人をしている。否、商人という名の詐欺師だ。表向きは雑貨などを売り、裏では情報を売る。人の懐に潜り込むのが上手いので逃走経路もきちんと確保し、自分は捕まるというヘマはしない。
ヒロインの幼馴染で、シャーロットとはそんなに関わりを持たない。が、ヒロインを虐められていると知って彼は学園に潜入し、ショッピと仲良くなって生徒会役員まで上り詰める。全ての証拠を持った後、生徒の前で公表してシャーロットを社会的に殺す。
肉体的には殺していない唯一のキャラだ。
「そういやAさん、この前頼まれとった "万年筆" 、手に入ったわ」
こちらを見てチーノは笑う。眼鏡が光で反射して、瞳は見えない。
『そうなのね。皆さん、ちょっとだけ先に行っていて』
「荷物部屋に届けましょうか?」
何かやりたいんだろう。ショッピに尋ねられた。
『大丈夫よ。じゃあ、皆さんを案内してくれる?』
「分かりました。」
何も不思議に思わないのか、彼らはショッピの後をついて行った。この場には私とチーノだけになった。
『では、 "万年筆" 下さる?』
懐から万年筆の入った箱を渡される。けれど万年筆は入っていない。入っていたのは一枚の写真だった。
「それで合っとるん?」
『…いいえ、違うわ。』
写真の中に映る人物は確かに私が言った通りだ。けれど、違う。彼女は、ヒロインはこんなにつり目でも無ければ前髪で右目は隠れていない。
『本当に、聞き覚えも見覚えもないの?』
「ある訳ないやん。誰やねん、ソイツ」
この世界はイレギュラーなことが多い。これもその一つ。
チーノは、ヒロインのことを知らない。
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loW(プロフ) - 兎さん» それについては前にもご指摘されたことがあります。その時にも実際に確認した所、内容が酷似する所があり、幾つか修正致しました。結論としましてはパクリではありません。ご友人の方にオススメして下さったのに、大変申し訳ございません。 (2023年1月21日 8時) (レス) id: ae4054d4f7 (このIDを非表示/違反報告)
兎 - (続き)たしかに内容が酷似していました。たまたまだったり参考にしただけと言うにはあまりにも似すぎています。ほんとうにパクリなのですか? (2023年1月21日 7時) (レス) id: 05be321f09 (このIDを非表示/違反報告)
兎 - lowさんの作品、いつも楽しく拝見させていただいてます。この前、友人にこの作品を進めたところ、「pixivで掲載されているwrwrd!の二次創作『もしかして:悪役』のパクリ」と言われてしまいました。実際に読んでみたところ (2023年1月21日 7時) (レス) @page22 id: 05be321f09 (このIDを非表示/違反報告)
loW(プロフ) - ピット☆さん» 教えて頂きありがとうございます。youtubeをコピーし、Googleで検索したところきちんと出てきましたが、こちらの不手際が原因ということもあります。早急に貼り直したいと思います。 (2022年10月29日 17時) (レス) @page49 id: ae4054d4f7 (このIDを非表示/違反報告)
ピット☆(プロフ) - 同様に飛ぶ事が出来ず、動画投稿のツイートからやっとyoutubeのチャンネルページ等に飛べましたのでもしかしたらURLを貼り直す方がいいかもしれません💦 (2022年10月29日 11時) (レス) id: 9c7661f737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:loW | 作成日時:2022年9月29日 19時