第十七話「遂に当日」 ページ18
『ねえ、これ変じゃないよね？』
当日。私は何度もコネシマにドレスのことについて尋ねていた。彼は何処で培ったか知らないがセンスは良かった。一度コーディネートしてもらったが同じ貴族の令嬢には好評だったので、何度か着てもらった後に見てもらったりしている。
「大丈夫やって！A様よう似合っとるから！」
太鼓判を押してもらうが不安だ。相手はあのグルッペン。魔王だなんだと恐れられているグルッペンなのだ。不安にもなる。
『ショッピ、本はこれだけで大丈夫よね？』
「あの時送られたのはこれだけだったんで大丈夫だったと思います。それより、もう時間ですよ」
『もうそんな時間！？』
時計を見れば確かに出発する時間になっていた。急かされるようにコネシマに背中を押される。あの時送った四冊の本はショッピが持っていた。
…この数年で君達気遣い上手になったよね。
馬車で一時間。目の前に広がる豪邸に息を飲む。ここがグルッペンと鬱のいる家だ。緊張しかない。今にも心臓が飛び出そうだ。前世でもこんなに緊張したことはなかった。ここでの印象で、これからの全てが決まる。基本グルッペンの機嫌さえ保てば、死ぬことは無い。だから、失敗してはいけない。
『…なんかあったら助けてね…』
「おう！わかった！！」
「わかってますよ」
意を決して敷地の中に入る。私が住んでいる家も充分デカいと思ったが、この家も大概だ。通されたのは中庭だった。そんな中目に入ったのは二人分の椅子が用意されたアンティーク調のガーデンテーブル。上にはお菓子が置かれていた。傍らには数人で座れるベンチもある。
『す、座って待っていていいのよね…？』
「来てないしええと思うわ！」
恐る恐る椅子に座る。落ち着くために深呼吸をしてみるが、やはり落ち着かない。ショッピから本を受け取り、再度読み込む。この２週間、毎日読んでいたが不安なものは不安だ。もし予想外のことを言われたらどうしよう。
「A様、緊張しすぎっす」
『…そういうふたりはどうしていつも通りなの？』
スレイブだった頃の経験が役に立っているのか、二人はこの場でも飄々としていて普通に凄い。何故いつも通りの態度でいれるのだろうか。
「緊張はしとるで？A様が俺らより緊張しとるんやない？」
その通りである。否定はしない。何度も言うがあのグルッペンだ。作中で一番の権力を持つグルッペンと今から会うのだ。緊張しない方がおかしい。
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loW(プロフ) - 兎さん» それについては前にもご指摘されたことがあります。その時にも実際に確認した所、内容が酷似する所があり、幾つか修正致しました。結論としましてはパクリではありません。ご友人の方にオススメして下さったのに、大変申し訳ございません。 (2023年1月21日 8時) (
レス) id: ae4054d4f7 (このIDを非表示/違反報告)
兎 - （続き）たしかに内容が酷似していました。たまたまだったり参考にしただけと言うにはあまりにも似すぎています。ほんとうにパクリなのですか？ (2023年1月21日 7時) (レス) id: 05be321f09 (このIDを非表示/違反報告)
兎 - lowさんの作品、いつも楽しく拝見させていただいてます。この前、友人にこの作品を進めたところ、「pixivで掲載されているwrwrd！の二次創作『もしかして:悪役』のパクリ」と言われてしまいました。実際に読んでみたところ (2023年1月21日 7時) (レス) @page22 id: 05be321f09 (このIDを非表示/違反報告)
loW(プロフ) - ピット☆さん» 教えて頂きありがとうございます。youtubeをコピーし、Googleで検索したところきちんと出てきましたが、こちらの不手際が原因ということもあります。早急に貼り直したいと思います。 (2022年10月29日 17時) (レス) @page49 id: ae4054d4f7 (このIDを非表示/違反報告)
ピット☆(プロフ) - 同様に飛ぶ事が出来ず、動画投稿のツイートからやっとyoutubeのチャンネルページ等に飛べましたのでもしかしたらURLを貼り直す方がいいかもしれません💦 (2022年10月29日 11時) (レス) id: 9c7661f737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：loW | 作成日時：2022年9月29日 19時
