53話 ページ5
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園子「根拠はあのリキッドファンデーションよ。
宮坂さんの部屋のドアに挟まっていたリキッドファンデーションの瓶。逆さまに立った状態でドアに挟まっていたなんてあまりに不自然よね?
何らかの意図を感じない?」
秋本「意図って…?」
蘭「逆さまになったリキッドファンデーション…」
『リキッドが逆さま。
つまり?』
蘭「あ!ドッキリ!」
園子「その通り。
死んだフリをしてみんなを驚かせるドッキリビデオ。恐らく最初に刺さっていたシミのないナイフは刃が途中までしかない偽物。血は撮影用の血糊ね。
それを使って遺体に扮しそれを発見して慌てふためく私たちの様子を撮影してドッキリビデオを作るつもりだった。」
秋本「宮坂君なら考えそうなことだわ。」
園子「いえ、この計画は犯人が宮坂さんに持ち掛けたもの。それを利用して彼を殺害するためにね。
しかし、宮坂さんは犯人の計画にはない行動を取ったのよ。まさか、本当に自分が殺害されるなんて思いもしなかった宮坂さんはほんの遊び心でリキッドファンデーションを仕掛けた。
それが図らずもダイイングメッセージとなった。
ところでこのドッキリには協力者が必要なのよ。」
倉橋「協力者?
そういえばあの時、宮坂さんの死亡を確認したのは鷹山さんだった。つまり、鷹山さんがドッキリビデオの協力者だったのか!」
沖田「タイミング良く現れたのも偶然じゃなかったんすね。俺を宮坂さんに近付けさせない為だったんすね。」
山本「じゃあ、やっぱり鷹山さんが犯人!」
『いえ、鷹山さんには宮坂さんを殺害することは出来ないです。』
園子「だって、犯行があったのは私たちがペンションに帰ってきてから宮坂さんが死んでると聞き部屋へ駆けつけた間ではなく……
私たちが宮坂さんの部屋を出てから倉橋さんが2度目に部屋に入る間。そしてその間、私たちはこのロビーにいた。
ただ、1人を除いて。」
蘭「あっ…」
園子「そう、その時間に犯行が可能だったのは
美紀さん。
貴女しかいないわ。」
そう、喜多川さんしかいない。
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作者名:そーぷ | 作成日時:2022年5月22日 14時