Episode 56 ページ10
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クルーウェルside
Aがいつもの無邪気な笑顔ではなく、お淑やかで上品な笑みを浮かべる
そう言えば教会から学園に戻って、それから俺はどうやって家に帰ってきたんだ。
『デイヴィスさん、どうしたの？』
ｸﾙ｢あ、あぁなんでもない。それより、今日は俺の事名前で呼ぶんだな。さっきだけかと思っていたよ。」
『ふふっ、不思議なこと言うんですね』
口に左手を当てて彼女が笑う
やっぱりいつものAじゃない。
左手の指輪なんてしていなかった。
ｸﾙ｢お前は誰だ。｣
『…もう気付いたの？』
ｸﾙ｢Aはどこだ。｣
『さぁね、この世界の外じゃない？』
意味が分からないと言う表情をすると、ご丁寧にAの姿をした何かが
『はぁ。この世界は彼女がユニーク魔法で作り上げた世界。知らない？この世界は全て夢の中なのよ。』
彼女が望めば、貴方が望めば、永遠にハッピーエンドを迎えた世界を見ることが出来る。
まぁ全部幻影だし、彼女の命が尽きれば目覚めるけどね。
なんて何もかもを諦めた表情で言う
つまりこれは俺が望んだ夢で、彼女が死なないと目覚めないのか？
なぜそんなことをする必要があったんだ。
Aは何を考えているんだ。
そんな疑問と少しの怒りが湧き上がって舌打ちをすると、
『貴方が強制的に目覚める方法もあるよ。でも彼女が瀕死にならないとダメ。それに少し、いやかなり精神的キツいかもね。』
ｸﾙ｢それでもいい、早く目覚めさせろ。｣
『ふーん、じゃあ私を殺しな。』
『私は貴方の望みそのもの。私を壊せばあなたの世界は壊れる。出来る？』
ふざけるな。
夢の中だとしても偽物でもAを殺すなんて、出来るわけないだろう。
俺を魔法にかける為にこんな危険なことをどうして。
『ほら早く。』
その顔で、その姿でそんな事をしないでくれ。
そんな表情を浮かべないでくれ。
偽物だと分かっている筈なのにナイフを握る手が酷く震える
ｸﾙ｢くそ…｣
たしかもう1人の人魚姫は、自分の命よりも王子の命を大事にして泡になったんだっけな。
ｸﾙ｢ごめんな。｣
頬を伝う物に気付かない振りをして大きく腕を振り上げる。
せめて苦しませないように。
心臓を目掛けて振り下ろすと、赤い飛沫の代わりに光が盛れる
俺は王子にはなれないかもしれない。
それでも俺はお前に会いたいから。
ｸﾙ｢bad girlには躾直しが必要なようだな。｣
どうか間に合ってくれ。
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レーズンバター
ラッキーカラー
ライムグリーン
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カケオレ - 目から水がぁぁぁぁ😭最高過ぎました！ありがとうございました！ (2022年4月24日 12時) (
レス) @page16 id: 661d0ebc5d (このIDを非表示/違反報告)
悠希(プロフ) - やばいですって！！こんな感動したのは久しぶりです…😭ありがとうございます… (2022年1月31日 22時) (レス) @page15 id: afd5f610df (このIDを非表示/違反報告)
そーだ(プロフ) - 永奈さん» こちらこそ最後までお付き合い下さってありがとうございました！素晴らしいなんて恐縮です…次回作のアンケートを作らせて頂きましたので是非よろしくお願い致します！(( (2021年11月1日 9時) (レス) id: 87cef187bd (このIDを非表示/違反報告)
永奈(プロフ) - そーださんの作品､前作から読ませていただきました｡ラストが本当に感動的でうっすら涙が出ました｡こんな素晴らしい作品､作っていただき､本当にありがとうございました！ (2021年10月31日 17時) (レス) @page15 id: 7f81985d43 (このIDを非表示/違反報告)
そーだ(プロフ) - あさん» わ〜ありがとうございます！そう言って頂けると作者冥利に尽きます！ (2021年10月30日 17時) (レス) id: 87cef187bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そーだ | 作成日時：2021年9月15日 21時
