Pure Love (ページ27)

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『これが主人公なら、私が男に頼るような女なら、ここで助けに来る男がいるんでしょ。けど、私には来ないでしょ？
私の問題だから、1人で解決するの。
あなた達に言われても、別に私は私のしたいことをするだけです。可愛こぶる必要だってないし、あくまで仕事だから私なりに仕事をこなしてるんです。
アイドルしてて何が悪いんですか？
正直、比べたくないけどあなた達より相当努力してる自信があるわ。負けたくないし、負けない。
それに、可愛いんだから自信持てばいいのに。私は私に自信を持ってるし、私がしたいようにするの。それだけ。』

はぁはぁ、と言った後に息絶えそうな私。こんな言っちゃったけど、本当は大丈夫かな…なんて少し気にしちゃってる時点でチキンなんだけどね。笑
ちょっと誰かに聞かれてたりしたら恥ずかしいかも。

「A遅かったじゃん。もしかして、いじめられてた？」
「え、オンニ大丈夫！？」

『…大丈夫。言い返したから』

私の目を見たメンバー達は、「さすがだわ」と声を揃えた。

「まあ本気にしちゃダメよ。Aが完璧だからって嫉妬する女は大量にいること、分かってるだろうし」
「男には断ってるから余計にムカつくのかもね」

『良いから。アーチェリーも優勝しちゃう？』

「うわ、さすがエース！リハーサル同様満点でお願いします！」

*

アーチェリーも予言通り満点で優勝したうちのグループは、Xで「運動神経高い系グループがヨジャで話題になるの初じゃない？」「Aバカ足早くて草」「前髪とか気にしないでバリバリ運動してるの好感度高い」「A、お願いだから欠点教えて」など色んなコメントが寄せられていたみたいで事務所もホクホクだったよう。

アユクデなんて、と思っていたけど、アーチェリーなどに出てたジェノさんの集中してる姿は、正直ドキリとした。
つぶらな目に、目の下にあるホクロ。それが片目を閉じるとなんとも言えないセクシーさだったような気がする。

彼を目で追って探してしまう瞬間、何回か目が合った時は「見てた」って思われたくなくて、すぐに目を逸らすんだけど、あっちからの視線に耐えられない時もあった。

恥ずかしい。けど、意識したこと無かったから、そんなに視線が合ったり、視線を感じたりするってことは、意識してくれてるのかな、なんて思ったり。

そして、私も私で見ちゃうなんて、どうにかしてる。