Pure Love (ページ25)

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ピストルの音を聞くや否や、走り出すヨジャアイドル達。
その中にいるAを見つけ出そうと思わずともすぐに見つけることが出来た。

スタートするとすぐに光の速さで駆け抜けていくA。
僕は目を疑う。

HC「え、何さっきの」
MK「ヤッカン、陸上選手みたいだったよ？」

「速すぎん？」
「Aだよな？運動まで出来るん？」

周囲の驚く人と同じように僕の心の中も同じような意見。
「スタートがまずちゃんと運動やってる人」って感じのスタートだったし、揺れる髪、崩れる前髪など気にもしない。最後の方は少し流すように笑顔で駆け抜けた彼女は、まさに注目の的だった。

「スタートしました！…え！」
「あれは誰でしょうか？デイズ！？Aだー！」
「速過ぎない！？」

「ゴール！タイムは、何と7秒4！！皆さん、これは50mじゃなくて60mのタイムですよ！！」

少しも苦しそうじゃない表情の彼女をみて呆然としている僕。

JM「かっこよすぎだね」
JN「…わ」

隣にジェミンが居ることも忘れていたようだ。

JM「いい所を見せてやろうどころか、見せられてんじゃん」
JN「ぐっ」
JM「あれはもう敵のヨジャドルから非難轟々だろうね。ヨジャドルは皆見てくれ気にして参加してるもん」

女特有の「恥ずかしぃ〜」というような感情が一切見えず、清々しい態度を見て僕が少し胸を張りそうなところだった。

そういうところ。君の、自然体で、他の人なんて見向きもしないところ。そういうところが良いんだよ。

JN「ふっ」

僕も頑張らないと。
次に控えるアーチェリーの弓を持ってリハーサルへと向かった。