Pure Love (ページ22)

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『♪〜フフン♪』
「やけにA機嫌いいじゃん。どうした？」

『え？』

「えっ、自覚無し？さっき、歌ってたよ」
『私結構歌わない？』

オンニに言われて、普段から割と歌ってるんだけどなあ、と思いながら返答する。

「そんなことないと思うけど。それって多分1人の時じゃない？」

そうだったのか。もしかして、今日はなんてLINEを送ろう、なんて考えてるのバレたりしてないよね？

じっと私を見るダリアの目線に気づかず、練習へと戻った。

*

ご飯を食べながらNetflixでアニメを見る私。
普段は日本人にも関わらずアニメなどほぼ見ないで、ドラマばっかり見ている私だけど、ジェノさんが毎週楽しみにしているアニメがある、というもんだから私も見てみよう、と思ったのがきっかけで最近はすっかりアニメにハマっていた。
ちなみに、ジェノさんは私がオススメしたドラマをきっかけにドラマにハマってるらしく少しお互い需要が交差してる最中。笑

「オンニ食べながら見てるの、アニメ？」
『え、うん』

「珍しっ！ほんとにアニメ見てるの？ドラマじゃなくて？」
『そうだけど』

カンナが私の前に座ってきて話しかけてきた。
私がアニメを見ていることがそんなにも不思議なことなのか？

『作品に影響されることもあるかもしれないからね』

半分ホントで、半分嘘。
アニメのおかげで極たまーーーに忘れかける日本語を忘れずに済むし、視野が広がっていて相乗効果は得られる。
それよりも効果があるのは、ジェノさんとの会話なんだよね……。

宿舎の自分の部屋に戻って、アニメをかけながら、歌詞ノートを開いて考え込んでいるとピコン、と着信が来てジェノさんに返信しなきゃと体が動き始めた。

「A〜」
『わっ、ダリア』
「何？携帯で何見てたの？」
『べ、別に大したことじゃないけど？』
「私にはそんなこと言ったことないでしょ！この！見せな！」

いきなり人の部屋に入ってくるなり、携帯を奪い取ってくるダリア。やばい、と思った瞬間にはもう取られていた。

「やっぱりね！私の予感、当たってた。男とは思ったけど…ジェノオッパなの？」
『ちょ、静かにして。』
「ビックリよ！どこでそうなったの？付き合ってんの？いつ会ってんの？」
『ねぇ、話すから一旦黙って！』

一部始終を彼女に話すと、満点のリアクションで返してくる。
なんて言われるのかな、と思って彼女の方を見る。