Pure Love (ページ20)

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ジェノside

やっとの思いでAの連絡先をゲットした僕、ジェノ。
Aがグイグイ押してすぐに連絡先を教えてくれるような尻軽な女じゃないことを知っているので、どうしたらいいのか考えたんだ。
それは、僕が本当にAに気があるのかということの確認。

数ヶ月待ってでも、Aと会いたい、連絡を取りたいと思うのか。
1人で考えてみたけど、答えはyesだった。

バッファリンのカムバで被った時、彼女たちのカムバも話題になっていて、お互いに良い状況で会えることにも嬉しさを覚えていたし、彼女が頑張っている手前に僕は疎かにしてはいけないな、とこの準備期間は1層やる気が出た。

確実に僕の中で良い方向にモチベを上げてくれていることが分かり、安心したし、早く会いたかった。

ヘチャンを含めたグループのお調子者は、彼女のことをなんというかよそ者扱いする。
彼女だってアイドルだよ。
Aの必死な泣き顔を思い出すと、なんだか許せなくなって少し怒ってしまった。

実際に会ったと思ったら、彼女は何だかよそよそしいし、僕との約束はもうわすれてしまったのかな？と少しネガティブになってしまう。

けど、彼女が恥ずかしそうにしながらも一生懸命彼女なりに連絡先を渡してきてくれた時は、本当に絶対他の人に見せちゃいけないくらいのギャップだった。

それから、僕達は僕達なりのペースで進んでいる。
あんなに忙しいAだけど確実にLINEをくれる。なんとも、元々私は日本人だから、機能も一緒寧ろLINEの方が多様だからという理由で仕事以外はLINEを使用しているらしい。

嬉しかったけど、何かが足りなかった。

会いたい。実際に会うために僕はAのことを待ったのに、パパラッチに会ったら、というリスクで直接会うまでに至ってなかった。また、音楽番組などでもスタッフが口を滑らしたら言うまでもないのであまり話するのも良くないということになった。

お互いにプロ意識は持ち合わせてるつもりだ。
でも、会うくらい許してよ。

超気を許してる友達がちょうど路地裏でカフェをやっていたということで、営業していない時間帯などに場所を貸してもらうことができた。

そこで、僕は彼女と会うことにした。
彼女は初めて嘘をついちゃった、と言って笑った。

ああ、もう僕は逃げることができない。